土壇場で90度向きを変えた2打目 塩見好輝が見せた“攻め”の証【カメラマンの景色】

土壇場で90度向きを変えた2打目 塩見好輝が見せた“攻め”の証【カメラマンの景色】

最後まで攻めの姿勢を貫いた塩見(撮影:鈴木祥)

毎週、ゴルフツアー会場で選手たちを撮影し続けるプロカメラマン。インサイドロープでプロゴルファーの凄みや熱気を感じ、ときおり会話のやりとりを見聞きするなど、“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な景色を紹介する。【日本オープンゴルフ選手権編】


最終日、しぶとくパーを拾って単独首位に立っていた塩見好輝。最終的には崩れてしまったが、優勝争いの中で塩見が見せた“攻め”の姿勢が、鈴木祥カメラマンの印象に強く残った。

象徴的だったのが11番パー4。ここでティショットを曲げて右の林に入れてしまった。セカンド地点に着くと、横に出すかグリーンを狙うかキャディと相談。グリーン方向は木枝が視界をさえぎり、横に出すのがベターという状況だった。一度はレイアップすることに決めたが、クラブを持った瞬間、『グリーンに打ってみようか』と体の向きを90度転換した。

林の中から放ったローボールの2打目はグリーン右手前のバンカーに入ったが、そこからピン手前にピタリとつけて見事なパーセーブ。しかし、打った瞬間は球を追えなかったようで、『出た?』とキャディに問いかけるほど。『出ては無いと思う。ただ、木には当たっていない』という答えに対し、塩見はガックリと肩を落として『え〜、見といてよ!』。2人のやりとりが耳に入った鈴木カメラマンは、「この会話が面白かった。これを聞いた瞬間、このまま勝つかもと思いました」。

優勝争いの中での、余裕すらうかがえる会話。その状況で、古賀という難度の高いコースでも最後まで攻める姿勢を失わなかった。「15番(パー4)の2打目も、ピンを狙わずにグリーンに乗せれば十分だったのに、狙っていってグリーンからこぼれてトリプルボギー。あの難しいコースで最後まで攻めて攻めて、本当に気持ちの良いゴルフを見せてもらいました」。

<ゴルフ情報ALBA.Net>