“渋野不在”…でも前年比+4000人超の大ギャラリー! 女子ツアーの動員数、実際どれくらい増えてる?【記者の目】

“渋野不在”…でも前年比+4000人超の大ギャラリー! 女子ツアーの動員数、実際どれくらい増えてる?【記者の目】

女子ツアーは元気! 多くのギャラリーが武蔵丘に集まった(撮影:米山聡明)

先週行われた国内女子ツアー「樋口久子 三菱電機レディス」。鈴木愛、申ジエ(韓国)、小祝さくらが繰り広げた終盤の攻防戦に、コースには大きな歓声や拍手がこだました。


大会期間中は早朝のスタート時間から、1番ティに設置されていたスタンドは大入りの様相。クラブハウス前や、コースの狭い道などを歩く時には人の“渋滞”で足を止めなくてはならないことも多く、「たくさん人が入っているなー」という印象は強かった。

実際、主催者発表の今大会動員数を見てみると、初日から大会歴代最多となる4577人を集客。2日目は7807人で、これは昨年比+3765人と倍近い数字となった。最終日は昨年よりも87人少ない6704人だったが、3日間の合計数は1万9088人。武蔵丘GCで開催された12回の大会だけをみると、宮里藍らが出場した2006年に記録した過去最高の2万702人などには及ばなかったが、それでも歴代4位の数字がはじき出された。15年に再び武蔵丘開催となって以降に限れば、最高の動員数だ。

現在の女子ツアーには、渋野日向子の「全英AIG女子オープン」優勝で強い追い風が吹いている。渋野の組には、いつも多くの人が列をなし、大歓声に包まれながらのプレーは今も続く。会場にいると、その“フィーバー”ぶりは肌で感じる。

だが先週は、その渋野が台湾で行われていた米女子ツアー参戦のため不在。とはいえ、コースはその影響を感じさせないほど活況を呈していた。たくさんの人が行き交う光景を見ていたこともあり、観客動員の数字もみて妙に納得した。そして“女子ツアー人気”の高まりは、今季のギャラリー数をみてもうかがえる。

三菱電機で今季のレギュラーツアーは35試合目。ここまでのツアー総動員数は60万1987人で、昨年よりも+7万6499人増となっている。1試合平均では2249人増。ちなみに昨年はステップ・アップ・ツアーで開催されていた「パナソニックオープンレディース」は+7705人だった。

新規開催の「資生堂 アネッサ レディス」をのぞく34試合で、ギャラリー数が前年を下回ったのは8試合。そこには、今年はゴールデンウイーク開催でなかった「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」(-8933人)や、台風の影響で2日目が中止になり、かつ最終日が無観客試合となった「スタンレーレディス」(-1万104人)も含まれる。

さらにゴルフは屋外競技ということもあり、天候がギャラリー数を左右する部分も大きい。減少の理由が明確なサロンパス、スタンレーを除き、大会期間中に雨は降らなかったがギャラリーが減ったというのは「中京テレビ・ブリヂストンレディス」(-698人)と、「サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース」(-854人)の2試合だけだった。

一番下に記載した動員数を見てもらうと、やはり“渋野効果”の大きさも感じられる。渋野が全英から帰国し、凱旋試合となった「北海道meijiカップ」以前の22試合の合計増員数は1万7008人(昨年比)。しかし、それ以降は13試合で5万9491人増を記録している。1試合平均では809人増→4576人増。「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」は1万5781人増、「日本女子オープン」は2万663人増と、メジャーでの過熱ぶりはさらに顕著だ。

全英制覇後、渋野が出場しなかった三菱電機前の3試合は、「CAT Ladies」(前年比-783人)、「ゴルフ5レディス」(同+624人)、「富士通レディース」(同+948人)。やはり渋野の出場試合に比べると伸び率は鈍るが、初日が雨だった影響もあり動員を落としたCAT以外はいずれもプラス。そして、三菱電機では前年比+4179人と、渋野がいる試合とそん色ない伸び率を記録した。

もちろん三菱電機で、大幅に動員が増えた明確な理由を割り出すのは難しい。ただ古江彩佳のプロデビュー戦という話題性や、タイガー・ウッズ(米国)が優勝した「ZOZOチャンピオンシップ」が前週に行われるという、いい流れは確実にあった。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)関係者も、「渋野さんの影響はもちろんですが、昨年よりも『ゴルフ』の話題が出る機会は確実に増えていますよね」と、現在の状況を喜んでいる。

会場最寄りの飯能駅では、ギャラリーバスや、タクシーを待つ人々が長蛇の列をなしていたという話も会場では耳にした。渋野不在という、集客面においてややビハインドとも思われるような状況だったが、“それが故に”一極集中ではなく各組にたくさんのギャラリーがついて回る光景を見ることができた。女子ツアー人気の“地力”を感じる3日間となった。(文・間宮輝憲)

■今季の国内女子ツアー・主催者発表ギャラリー数
大会名/動員数(昨年比)
・ダイキンオーキッドレディス / 1万4350人(+940人)
・ヨコハマタイヤPRGRレディス / 1万2774人(+637人)
・Tポイント×ENEOSゴルフ / 1万2315人(+1361人)
・アクサレディス / 1万5013人(+484人)
・ヤマハレディースオープン葛城 / 1万4991人(+870人)
・スタジオアリス女子オープン / 1万8752人(+47人)
・KKT杯バンテリンレディス / 1万5975人(+1194人)
・フジサンケイレディス / 9837人(+537人)
・パナソニックオープンレディース / 1万5157人(+7705人)
・ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ / 2万5171人(-8933人)
・ほけんの窓口レディース / 1万6333人(-319人)
・中京テレビ・ブリヂストンレディス / 1万8671人(-698人)
・リゾートトラストレディス / 1万3966人(+1279人)
・ヨネックスレディスゴルフ / 1万3508人(-1338人)
・宮里藍 サントリーレディス / 2万1252人(+2677人)
・ニチレイレディス / 1万2875人(+315人)
・アース・モンダミンカップ / 1万2668人(-742人)
・資生堂アネッサレディス / 2万4076人(−)
・ニッポンハムレディス / 1万1019人(+6246人)
・サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース / 1万2954人(-854人)
・センチュリー21レディス / 1万6941人(+2385人)
・大東建託・いい部屋ネットレディス / 1万1688人(+3215人)
↓↓ ↓ ↓渋野日向子の全英優勝後 ↓ ↓ ↓↓
・北海道meijiカップ / 1万6407人(+2666人)
・NEC軽井沢72ゴルフ / 2万1844人(+6981人)
・CAT Ladies / 1万1014人(-783人)
・ニトリレディス / 1万7249人(+5775人)
・ゴルフ5レディス / 1万3706人(+624人)
・日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 / 3万5719人(+1万5781人)
・デサントレディース東海クラシック / 2万4915人(+4972人)
・ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン / 2万909人(+6033人)
・日本女子オープン / 4万6165人(+2万663人)
・※スタンレーレディス / 2918人(-1万104人)
・富士通レディース / 1万1664人(+948人)
・NOBUTA GROUP マスターズGCレディース / 2万103人(+1756人)
・樋口久子 三菱電機レディス / 1万9088人(+4179人)
※は短縮競技、最終日は無観客試合

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