“ベテラン”ニューフェイスが優勝戦線へ 中国・日本経由で狙う世界のフィールド

“ベテラン”ニューフェイスが優勝戦線へ 中国・日本経由で狙う世界のフィールド

中国・日本から米ツアーへ(撮影:佐々木啓)

<HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 3日目◇9日◇PGMゴルフリゾート沖縄(沖縄)◇7226ヤード・パー71>

単独首位のチェ・ホソン(韓国)を始め、第3ラウンドを終えて多くの海外選手が顔をそろえた。ブラッド・ケネディ(オーストラリア)やショーン・ノリス(南アフリカ)など、日本ツアーですっかり上位の常連となっている面々に並び、首位と3打差・3位タイに入ったのがツアールーキーのリチャード・ジョン(カナダ)だ。


韓国生まれのカナダ育ちで、高校卒業後の2012年にプロ転向。カナダでミニツアーに参戦しながら米ツアーの予選会に参戦し、15年には「RBCカナディアンオープン」に出場している。

2017、18年は米国男子の3部ツアー「PGAツアーシリーズチャイナ」に参戦し、昨年は「蘇州オープン」でツアー初優勝。3部ツアーの賞金ランク上位の資格で、2部のウェブ・ドット・コムツアー(現コーンフェリーツアー)の出場権獲得を目指したが、叶わずに日本のQTに挑戦。見事トップ通過を果たし、19年から日本ツアーのメンバー入りとなった。

「フェアウェイが広くて長いという、中国と似ているような雰囲気もある。中国でもカナダでもバミューダ芝を経験してきたし、沖縄に来たときに違和感はなかった」とこれまでの経験が沖縄でも生きている。「風が強いので、とにかくフェアウェイキープをしてチャンスがあれば狙うくらい。安全にいこうと思っていた」。終日強風が吹き荒れた第3ラウンドでも、フェアウェイキープ率は85.71%の単独トップ。2〜3mのチャンスに次々つけて7バーディ・2ボギーの「66」で日本初勝利に向けて優勝争いに名乗りを上げた。

今季は米国3部ツアーにも参戦。5月には同ツアー2勝目をマークし、賞金ランクは6位に入った。日本ツアーにはフル参戦せずに11試合の出場となっているが、獲得賞金はすでに約1285万円で賞金ランクは47位。日本ツアーの賞金シード獲得も見えてきた。しかしながら、目指しているのは世界のフィールド。「プロなので、いずれは米ツアーで優勝したいというのが目標」。米国3部ツアー賞金ランク6位の資格で、12月に行われる来季2部ツアーへの出場をかけた予選会(ファイナルQT)に出場が決まった。QTを突破して2部ツアーで成績を出せば、米国ツアーへの出場も見えてくる。

これまで日本人選手では、小斉平優和が3部ツアーで上位に入って2部ツアーへ進出。今年は佐藤大平が日本人として初めて3部ツアーで優勝を挙げた。「日本ツアーは短いからといって決して簡単ではない。プレーヤーとしてスキルアップするために非常にいいツアーだと思う」(ジョン)。日本で経験を積んだ新鋭が、米ツアーへの切符獲得に向けて最初の扉をこじ開けた。
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