日本唯一の米ツアーで話題になった“来季米国参戦” 鈴木愛、渋野日向子、河本結…それぞれの決断は?

日本唯一の米ツアーで話題になった“来季米国参戦” 鈴木愛、渋野日向子、河本結…それぞれの決断は?

米ツアー初優勝を挙げた鈴木愛 海外への挑戦は?(撮影:上山敬太)

<TOTOジャパンクラシック 最終日◇10日◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6659ヤード・パー72>

日本で開催される唯一の米ツアー「TOTOジャパンクラシック」は、何かと“米国行き”の話題が飛び交う大会となった。2015年のアン・ソンジュ(韓国)以来となる日本ツアーからの優勝者となった鈴木愛も、この勝利で米ツアー参戦権を手にした。そして、これが今後の大きな迷いの“原因”にもなりそうだ。


勝てば来季の米ツアー出場資格が手に入る大会で、それが目の前に降ってきた鈴木は、今後の動向を聞かれると困った表情。「海外でプレーするのは夢だったのですが、いきなりすぎて…」と直後に答えを出すことはできなかった。

鈴木が危惧するのが、食事や移動など生活の部分もあるが、この大会で現在の24位から20位前後まで上がる見込みとなった世界ランクの維持という点も大きい。「米ツアーに行くと、世界ランクが上がることもあるけど、落ちるリスクもある。東京五輪の後なら喜んで出たいんですけど…」。

現状では日本勢の世界ランク上位2名(鈴木は現在3番手)に与えられる、五輪チケットを手にするためのルートを考えた時、米国でのツアー生活になじめず、ゴルフに支障をきたすのは大きなリスクとなる。そのリスクとリターンを天秤にかけたうえでの、決断が迫られる。

とはいえ、迷うことができる時間は少ない。来年の米ツアーのメンバー登録期限は今月の米国東部時間18日午後5時。あと1週間ほどの間に、来季の主戦場を決める必要がある。この期限についた聞いた時、鈴木は「え〜〜」と驚きの声。その心中は、「メジャーには出たい」という意思は明確で、米ツアーに行きたいという気持ちは「70%」。ただ実際に参戦の可能性については「20%」と、今は消極的な面が大きそうだ。

そして今大会でもその動向が注目されたのが渋野日向子だ。開幕前には「まだ覚悟ができていない」と、来年の米国行きについて改めて否定。だが、青木翔コーチをはじめとする関係者の話などをまとめると、渋野陣営としては来年の予選会に参加し、2021年の参戦を目指す選択肢も出てきた。今回の鈴木の優勝で、今後の五輪争いも混とんとしてきそうで、これが今後の考えに影響を与えることも否定はできない。

一方、先週まで2週間にわたり行われた来季の米ツアー予選会を通過し、晴れてメンバー入りを決めたのが河本結だ。高額賞金大会の「NOBUTA GROUP マスターズGCレディース」など国内ツアー3試合を欠場し、この大会が復帰戦となった。通過直後の心境は「不安が60%だった」と帰国後明かしたが、「ゴルフノートなどを見返して、小さい頃から“世界で通用する選手”になることが目標だった」と、夢の実現に向け「腹をくくった」のが今の気持ち。日本でいうQTからの出場権でメジャー切符、リランキング突破などを目指すハードな戦いに身を投じる。(文・間宮輝憲)


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