来季出場権に大きく関わる“QTランク”…こうやって算出されています ファーストステージ敗退の場合はどうなるの?

来季出場権に大きく関わる“QTランク”…こうやって算出されています ファーストステージ敗退の場合はどうなるの?

安田祐香ら“プラチナ世代”も上位で奮闘中(撮影:福田文平)

<LPGA QTファイナルステージ 最終日◇6日◇こだまゴルフクラブ (埼玉県)◇6472ヤード・パー72>

きょう最終日を迎えている来季出場権をかけた戦い、「QTファイナルステージ」。こだまゴルフクラブで行われているラウンドで、96人の選手が決して多いとはいえないチケット獲得に向け競い合っている。


■そもそもQTって?
来季の選手生活に大きな影響を及ぼす4日間だが、そもそもこの『QT』とは何なのか? この名前自体はクォリファイングトーナメント(Qualifying Tournament)の頭文字を取った呼称で、いわゆる『予選会』を意味する。今季のレギュラーツアー賞金ランキング50位以内の選手はシード選手として、来年1年間のフル出場権が確定。51〜55位までの選手は、“準シード”のような形で前半戦の出場権が確保されているが、そこに入れなかった選手が受験している。

各大会には出場枠が設けられており、前年の賞金ランク50位までの選手は、一部の試合を除き無条件で出場が可能。同55位までの選手も前半戦に関してはシード選手同様に試合に出られる。そこに主催者推薦で選ばれた選手らを加えて残った枠がQTからの選手に割り当てられるイメージだ。

出場枠は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」など108人のものや、「アース・モンダミンカップ」の144人など大会によって、まちまち。そうなると当然“空き枠”の数も変わってくるため、QTでなるべく上位にいることが重要になってくる。上位の選手から順に出場権が割り振られるからで、QTランキング1位の選手はすなわち1番最初の枠に入ることができるというわけだ。

■ファイナルステージで目指すのは35位以内
そして来年の前半戦にフルで出場できるのは、昨年の実績もふまえると、今回のQTで35位前後と見込まれている。では、そもそもこのQTランクというものは、一体どのように決められるのだろうか?

まず現在行われているファイナルステージは、4日間72ホールのストローク方式でスコアを争う。同じスコアで並んだ場合は、(1)最終Rのスコア、(2)第3Rのスコア、(3)第2Rのスコア、(4)最終Rの18ホールからのカウントバック――の順番でQTランクが決定する。いわゆる“●位タイ”という概念はなく、すべての選手にランクが与えられる。

ここにエントリーしている選手は、初日にティオフさえすればQTランク96位以内に入ることが決定。棄権した場合は、ファイナルステージを終えた選手の後ろにランク付けされる。

先ほどレギュラーツアーにフル出場できる見込みがQTランク35位前後と書いたが、下部ツアーのステップ・アップ・ツアーの昨年実績を見ると、140位までの選手が全試合に出場できた。つまりファイナルまで進んでいる選手は96位以内は確定するため、悪くともステップでのプレーは可能になるのだ。

■ファーストで敗退した場合は?
では、先週行われた1次予選に位置づけられる『ファーストステージ』で敗退した選手は、どのようにランクが付与されるのだろうか? 昨年までのQTはファーストから始まり、セカンド→サード→ファイナルの4段階で、徐々に“ふるい落とされていった”。しかし今年はファーストとファイナルの2段階のみ。これは今年から特別な資格がない限りはLPGA会員以外QTが受験できないことなども影響するが、それでも多くの人数に対してランクをつけるのは難しいことのようにも感じる。

そこで採用されているのが『連番制』というものだ。これは、複数ある地区の垣根を越え、いっしょくたに選手をランク化するもの。算出方法は『参加した地区での順位÷その地区の出場人数』を数値化する。その数値が『個人指数』になるという仕組みだ。

例えば、ファースト3地区で最多となる97人が出場したB地区(三重県・伊勢CC)で言うと、ここで50位になった選手は50÷97で個人指数は0.52(小数点第3位で四捨五入)となる。これを全地区全選手分割り出して、ランク化する。

同じ個人指数で並んだ場合は、出場が多い地区の選手が上位となる。つまり71人が出場したC地区で、0.52という個人指数の選手がいたら、出場人数の多いB地区の選手が上位になるというわけだ。「人数やコース、コンディションが違う場所同士で、公平性を期している」(LPGA)という考えのもと、ランクが与えられている。

そして、ファーストで敗退した選手でも140位以内なら先ほどの通りステップ全試合に出場できる見込みになる。200位以内までの選手なら、ステップ数試合がQTランクで割り当てられそうな見通しだ。そしてファイナル同様に、棄権した場合でもランクは与えられる。

このQTランクは、もちろん来年の試合出場に大きな意味をなすのは間違いがない。しかし、渋野日向子はQTランク40位から、今年の大・大・大ブレークにつなげた。また、今季ツアー初勝利を挙げ初シード選手にもなった稲見萌寧はQT103位スタートにもかかわらず、限られた試合で結果を出しリランキング突破→優勝→シード入りの道を歩んだ。QTを戦った選手たちが、来年どのような活躍を見せるか? それこそが選手にとっては本当に重要なことだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>