実は重圧でいっぱいだった? タイガーが見せた「ハートフル」な涙とハグ

実は重圧でいっぱいだった? タイガーが見せた「ハートフル」な涙とハグ

キャプテン・ウッズを中心に最後に勝利を収めた米国選抜(撮影:GettyImages)

<プレジデンツカップ 最終日◇15日◇ロイヤル・メルボルンGC(オーストラリア)◇7055ヤード・パー71>

劣勢からスタートした米国選抜に勝利をもたらした、マット・クーチャーの0.5ポイント。ホールアウトした瞬間、グリーンで待ち構えていたメンバーとともに大会8連覇を皆で祝った。


興奮の中で声を上げ、肩を叩き、かたく抱き合って勝利を喜ぶ選手たち。その中で、うっすらと涙を浮かべてクーチャーを抱きしめたのがキャプテンのタイガー・ウッズだ。大会にはこれまで8度出場しているが、今回は異例の“キャプテン兼プレーヤー”として参戦。「優勝した試合ではだいたい泣いていた」と語ったが、今回は格別だった。

「キャプテンとしては、チームをひとつにすること。選手としては、とにかくポイントを稼いでくること。今回はとても難しかった」。世界選抜に2ポイントの差をつけられて迎えたシングルスマッチ。1番手としてスタートしたウッズは、16番を終えて3UPと早々に決着をつけて1ポイントをもたらした。

勝利を喜ぶ間もなく、すぐさまインカムをつけてキャプテンの顔に早変わり。後ろの組の仲間が上がってくるのを、かたい表情で見つめていた。「これは21年前の続きだった」。1998年、メルボルンで初めて世界選抜チームに勝利を譲った大会。はじめてのキャプテンに、リベンジがかかる大一番でのプレッシャーは、レジェンドにとっても大きかったようだ。

副キャプテンのフレッド・カプルスに、キャプテンとしてどう振る舞うべきか、常にアドバイスを求めていた。「私は、“ポイントを獲れるようにみんなを見て、ただ信じればいい”と言った」と笑いながら振り返る同じく副キャプテンのスティーブ・ストリッカー。クーチャーを抱きしめるウッズを見て、「とてもハートフルだったよ。彼はいい人間だし、ウッズのチームにいられたのは本当に楽しかった」とルーキー・キャプテンを称えた。

そばで見ていたストリッカーは、「人が泣くのを見るのは楽しいね。タイガーは特に(笑)」と茶化したが、仲間とカップを掲げるウッズの表情には少しの安堵が混ざっていた。「このチームで勝てたことを選手としてもキャプテンとしても、誇りに思う」。初の大役を務めたレジェンドは、またひとつ、大会の歴史に新たな偉業を刻んだ。(文・谷口愛純)

<ゴルフ情報ALBA.Net>