超速ボディーターンで力強く “空中のイメージ”沸かせる河本結は米国でもおもしろい【辻にぃスイング見聞】

超速ボディーターンで力強く “空中のイメージ”沸かせる河本結は米国でもおもしろい【辻にぃスイング見聞】

河本結はドライバーも高速回転のボディーターン(撮影:鈴木祥)

賞金ランキングトップ10入りした選手のスイングから強さの要因、そしてアマチュアが参考にすべき部分を探る“Playback LPGATour2019”。第5回は今季ツアー初優勝を挙げ、来季の米国女子ツアー出場権も獲得した河本結。黄金世代の中でもピカイチなのはイメージ力と語るのは、上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏だ。


2018年にステップ・アップ・ツアーで4勝を挙げて賞金女王に輝き、今季前半戦の出場権を獲得した河本。アマチュア時代から注目されていたその実力は本物で、開幕から4戦目の「アクサレディス」でいきなりレギュラーツアー初優勝。その後は勝利こそ果たせないなか進んだが、賞金ランキング8位。一気に中心選手に上り詰めた。

そんな河本のゴルフについて辻村氏は、「ゴルフがうまい。ゲーム性もあります。ライに応じた適応能力も持っている。なぜかというと、若手の中では、いちばん球種があるから」と、そのゴルフ力を高く評価する。

「河本さんを見ると、空中のイメージ力が長けているのだと思います。そして河本さんの場合は、そのイメージの元に体を動かせる。思い描いた球筋の通りに体が動くのだと思います。普段から球を動かすことができるように遊び慣れているからできることです」

河本といえば、男子のようにスピード感あふれるスイングが特徴。それは、「体の回転がとても速くて瞬発力もある。だからこそ、クラブが入ってくるポジションを確認するドリルを多くやって、そこからボディーターンへと連動させています」と辻村氏。具体的にやっているのは、右のわき腹くらいまでクラブを上げて一度止めて、そこからポンっと球を打つ。「一定の高さのところから毎回同じ入り方をするように見ているんだと思います」と分析する。

イメージ力の高さゆえに、さまざまな球を打てる半面、それによってクラブ、スイングのばらつきを抑える動きが必要。「基本ドリルを持っていないとスイングがバラバラになってしまいます。練習では基本回数を増やし、試合では空中のイメージを持っている。準備ができているから、イメージを膨らませても崩れないんです」というのが辻村氏の見立てだ。

元々体重移動が少ないスイングで、軸中心。その軸がぶれずに高速回転をする。「あの回転力で体重移動もしたらバラバラになってしまいます。回転を速め、それにともなって手元、腕、クラブが体から離れないようにしている。その上で、球への入り方を一定にする練習を徹底的に行う。立ち方をほんの少し変えたり、仕草で球筋を変えることができる。男子プロのような感じです」。

来季は米ツアーへも挑戦する河本だが、「アメリカではたくさんのシチュエーションに対応することがカギになりますが、それをもっているのが河本さんだと思います」。基本ができているなかで、応用力も備わっている。ブレないスイングが、世界最高峰の環境でも十分に通用することになりそうだ。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。著書には『ゴルフ トッププロが信頼する! カリスマコーチが教える本当に強くなる基本』(河出書房新社)がある。

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