自身初の連続優勝に“小さなガッツポーズ” 2年ぶりの米ツアー連戦も【石川遼の2019年】

自身初の連続優勝に“小さなガッツポーズ” 2年ぶりの米ツアー連戦も【石川遼の2019年】

石川遼がシーズン2勝目をとった瞬間(撮影:鈴木祥)

「日本プロゴルフ選手権」での3年ぶり優勝から、今シーズン最多となる3勝を挙げた石川遼。2017年終盤に国内ツアーに復帰し、見事に復活を果たした1年となったが、腰痛によるツアー離脱や連続予選落ちなど順風満帆とはいかなかった。そんな激動の1年を開幕戦から振り返る。


■亡き母に捧げた完全勝利 自身初の連続優勝でシーズン2勝目
「日本プロゴルフ選手権」で復活優勝を遂げてから、約1ヶ月半のオープンウィークをはさんで迎えたのが、8月の「長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップ」。

長い休業期間を経て、シーズン初優勝の余韻からリセットされた状態で大会へ。「よくも悪くも優勝した直後だと、だるくて交感神経がたかぶってこないので、あまり緊張せずに試合に挑める。これだけ空くと日に日に緊張感が高まるので、明日はけっこう緊張するんじゃないかと思います」としながらも、初日から後半で「31」をマークする猛チャージ。スタートの連続ボギーから巻き返し、5アンダー・首位タイ発進を決めた。

そこから勢いを崩すことなく2日目に「66」、3日目に「67」をマークして、最終日を迎えた時点で2位に3打差をつけての単独1位。最終日はスタートホールからチップインバーディで会場を盛り上げた。追われながらも、「一緒に回っている選手に“守っているな”と思われるチョイスをしたくなかった」と、2つめのバーディを奪った3番パー5ではセカンドショットで直ドラを選択。見せ場を作ってファンをわかせつつ、最後まで後続の追撃を許さず2位に4打差をつけて圧勝を飾った。

自身初の連続優勝にも、ウィニングパットを決めた後のガッツポーズは控えめ。実は大会初日の朝に義母が他界し、ギリギリまで出場を悩んで開幕を迎えていた。「(義母が)見てくれているかなと思った。応援してくれていたと思う。不思議な力を感じましたし、自分の力だけで勝てたわけではないと思った」と、早々に決めたシーズン2勝目は亡き母に捧げるものとなった。

■3度のトップ10入り 73位タイ⇒単独3位のカムバックも
シーズン2勝目を挙げてからは、「フジサンケイクラシック」の5位、続く「ANAオープン」で6位タイと好成績を残していく。

「パナソニックオープン」では、驚きのカムバックを披露。初日に「72」の73位タイ発進と出遅れながらも、2日目にコースレコードタイの「62」をマークした。「久しぶりというか、初めてと言えるくらいいいアイアンショットが打てた」とキレのあるショットを連発して次々チャンスにつけていき、首位と1打差の2位タイに浮上。「まさか東広野で予選を通れるとは(笑)。今年の自分で通れなかったら、いつ通れるのかなという感じでした」と、自身が苦手としていたコースを単独3位で終える好プレーを見せた。

そして、古賀ゴルフ・クラブが舞台となった「日本オープン」。当時高校生だった石川が片山晋呉と優勝争いを演じた2008年大会では、優勝スコアがトータル1アンダーという難関コース。今年は72位タイ発進と躓きながらも、決勝2日間で巻き返して12位タイにつけた。「今週の入り方は相当よくなかった。ショットが乱れに乱れまくって、とくにロングアイアンとドライバーが制御不能みたいになった」と、不調に陥りながらも大きく崩れることはなく、安定して成績を残していった。

■2年ぶりの米ツアーへ 2013年以来のWGCにも出場
好調を保つ中で迎えたのが、日本で初開催の米ツアー「ZOZO Championship」。石川が米ツアーに本格参戦したのは2013年、17年に出場権を失い、同年8月の「ウィンダム選手権」が最後の出場となっていた。

2年ぶりとなる大舞台には、タイガー・ウッズ(米国)を始めトップ選手が集結。「今年2勝しているのを(米ツアーの選手が)なぜか知ってくれていて、おめでとうと声をかけてくれました。メジャーも出られていないし、優勝争いももちろんできていないし、忘れ去られてもおかしくない。選手たちが覚えていてくれたり、挨拶ができたことがすごくうれしい」と、改めて5年間戦ってきたもうひとつの居場所を実感した。「東京五輪も非常に大きな目標でもあるし、また米ツアーにチャレンジしたい気持ちも非常に強い。世界のトップの選手とやれるこの2週間で、多くのことを学んで次につなげていきたい」。大会は51位タイで終わったが、初日は日本勢最上位となる7位タイ発進と存在感を示した。

翌週は国内ツアーを欠場し、世界選手権シリーズ「WGC-HSBCチャンピオンズ」に出場。世界選手権シリーズは2013年以来6年ぶりの出場だった。予選落ちのない同大会、14位タイの好スタートを切ったが、徐々に失速して67位タイで終了。「これから調子が悪くなっても、自分としてはこの2つに出て良かったと思う。足りないことがすごくあるなと思ったし、本当に良くなっていることもあるし、悪くなっているところもある。整理していきたいと思います」。2試合の米ツアーを終えて、改めて世界の厳しさとともに目指すところを明確にした2週間となった。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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