「もっと強く、もっとキレイに」 レギュラーツアー復帰の“中国美女”が思い描く2020年【セキ・ユウティン 新春インタビュー】

「もっと強く、もっとキレイに」 レギュラーツアー復帰の“中国美女”が思い描く2020年【セキ・ユウティン 新春インタビュー】

昨年末のLPGAアワードにも出席したセキ・ユウティン 思い描く2020年は?(撮影:村上航)

その愛くるしいルックスも相まって、高い人気を誇るセキ・ユウティン。福井県出身の“中国美女”は、昨年充実した1年を過ごした。年末のQTファイナルステージを9位で通過し、2020年シーズンのレギュラーツアー前半戦出場権を獲得。開幕から17年以来となるフル参戦を目指し、リランキング突破、さらには初優勝を目指すことになる。そんな新たな1年を前に、胸中を聞いた。


――セキ選手にとって、2019年はどういう1年でしたか?
「昨年は、ステップ・アップ・ツアーで初優勝(6月の日医工女子オープン)もできましたし、プロテスト合格、さらにQTを通過することもできました。この3つの大事なことを達成できて、とてもうれしい1年にすることができました」

――ではその3つのなかで、一番大きな成果といったらどれになりますか?
「シーズンが始まる時、プロテスト合格はやはり最大の目標にしました。ステップで優勝することができたおかげで、QTはファーストステージを回避することもできましたし、この勝利で自信も持てました。1年を戦ううえでいいリズムを作ることができたのは間違いがありません。でもプロテストは、やっぱりこれまでとは違うプレッシャーを感じました」

日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の規定変更により、昨年から非会員の選手は原則QTを受けることすらできなくなった。セキは『ステップ優勝』の権利でQTファイナルステージの受験資格を得ていたため、仮にプロテストに不合格だったとしても参加することはできたが、やはり今後日本ツアーに参戦するうえで“正会員”という肩書は必要不可欠なものとなる。そのテストを、4日間トータル3アンダーの8位で突破。晴れて正会員入りを果たした。

――やはり一番緊張したのもプロテストでしたか?
「でもQTのほうが緊張はしたかもしれません。私は17年にレギュラーツアーに1年間参戦したのですが、通用しなかった。そこからは、『もう1度レギュラーに戻りたい』と思って、努力を続けてきました。ただその後は2年連続でQTに失敗しちゃって…。昨年は技術面もそうですけど、メンタル面、さらに体力も強化できて、最後に通過することができました」

16年のファイナルQTを16位で通過したセキは、翌年初めて日本のレギュラーツアーに参戦。しかし、32試合に出場したものの17試合で予選落ち、賞金ランクも78位(約958万円)に終わった。さらにその年はQTもサードで敗退。ファイナルに進んだ翌18年も、トータル7オーバー・82位でレギュラー参戦には及ばなかった。昨年のQTでは3日目に「77」を叩き失速した際、その理由を「レギュラーツアーに戻りたい気持ちが強くて焦ってしまった」と話していたほど、“気合”がこもっていた。

――当時レギュラーツアーで通用しなかった原因はどこにあったと思いますか?
「あの時は、飛距離で苦しみました。ドライビングディスタンスは220ヤード(スタッツ上は220.01ヤード、91位)しかなく、さらにセッティングも厳しくて歯が立ちませんでした。飛距離だけでなく、試合も多いので、体力、集中力を最後まで維持することも難しかった。それもあって、18年はQTが終わった2日後に、すぐに冬のトレーニングを開始して、1年間持つ体作りを続けてきました。今は飛距離も240〜250ヤードは出るようになって、QTもすごく戦いやすかったです」

――体重でいうとどれくらい増えましたか?
「17年に比べて今は3キロほど増えています。一番増えた時期は5キロほどアップしていました。最初、筋肉をつける時に一気に体重を増やしたんですけど、今はベースの筋量ができあがったので、あとはこれを上げながら、脂肪を落とす段階に入っています。やっぱり、キレイな洋服も着たいので、脂肪は最低限必要なものを残すだけ(笑)。今年は『もっと強く、もっとキレイに』が目標です(笑)」

――18年のQTに失敗した時は、悲痛な表情で会場を去る姿が印象的でした
「あの時は、本当にとても悲しかったです。ただもちろんプロゴルファーはみなさん努力を続けていて、厳しい戦いなのは当然です。(QTの後)1カ月ほどはすごく悩みましたが、その間もさっきの話のようにトレーニングも積んで、練習も続けていました。その後は元気を出して、もっと丁寧に練習をしようと決めました」

――その時期を乗り越えてつかんだ日本初優勝は、やはりうれしかったでしょうね。緊張などはありましたか?
「優勝争いの時は、ゾーンに入っていたという印象です。そしてメンタル面で、プロゴルファーになれたかなと思うことができた試合でした。他の選手とのスコアも気にすることなく、自分のボールに集中することができました。(2016年に)中国ツアーで賞金女王になった時の優勝経験も生かせたと思います」

ゴルフの話をする時は、すごく真剣な表情で、以前よりもグッと流暢になった日本語で自らの考えを伝える。しかし、プライベートの話をする時は、一気に表情を緩め、21歳の若き乙女らしさものぞかせる。

――今年のお正月はどのように過ごしますか?
「すごく久しぶりに家族旅行に行くんです。1週間の日程で行ってきます。そこで、シーズン中はあまり食べることができないケーキもたくさん食べたいと思ってます(笑)。私は甘いものを食べ過ぎると眠くなってしまって…。でもオフシーズンや旅行の時には、たくさん食べることができるから、とても楽しみです(笑)」

――オフの骨休めは、その1週間だけですか?
「はい、それが終わったら本格的に練習を再開します。あと、年始は上海に戻って大学の授業(上海体育学院在学中)も受けます。体育に特化している学校で、この時期は普段スポーツに取り組んでいる学生に向けたレッスンが行われるので。旅行が終わったら、ゴルフと勉強を頑張ります」

――では久々のレギュラツアー参戦を前にして、今はどんな気持ちですか?
「本当に楽しみという気持ちが大きいです。もう1回レギュラーツアーに戻ることができて、『どうなるかな?』、『あの時より強くなってるかな?』ってワクワクしています。目標は、レギュラーツアーでの初優勝。オフのトレーニングで、もっと飛距離も伸ばしていきたいです」

――ゴルフ以外ではどんな年にしたいですか?
「女性として、毎日『うれしい』気持ちを抱きながら過ごせたらいいですね。だから、うれしく、楽しく過ごすことが目標です。ただ、そのためには、やっぱりゴルフがいい成績じゃないとダメなので、そのためにも頑張りたいと思います(笑)」

18年は2試合、19年は4試合しか出場できなかったレギュラーツアー。これまでの最高成績は17年の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」の13位タイと、まだトップ10入りも果たしていない。自己ベストの更新、さらには優勝を目指すシーズンとなるが、開幕からさらにパワーアップした姿が見られることに期待したい。(取材/構成・間宮輝憲)

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