米LPGAツアー予選会中止へ、コミッショナー明言「でも渋野日向子には道は残されている」

米LPGAツアー予選会中止へ、コミッショナー明言「でも渋野日向子には道は残されている」

コミッショナーのワン氏も渋野日向子について言及(撮影:GettyImages)

米国女子ツアーは厳しい現実に直面している。先日、ツアー再開初戦と予定されていた「ドウ・グレート・レイクス・ベイ招待」が今季の中止を決定。さらに現地時間20日にはもう1試合の中止と、今季の各選手の出場資格が2021年も継続することが発表。これに伴って来季の出場権を得るための予選会、Qシリーズの中止も決定された。


20日午後にメディアの会見に応じたコミッショナーのマイク・ワン氏は「新型コロナウイルス感染拡大によりこれだけたくさんの大会中止、延期が続いている今、20年の資格を得た選手がシーズンを十分に戦えるようにするべき。選手たちと何度も話し合ってこれがベストな選択だった」と決定に至ったと話す。

来季への資格継続、予選会なしという措置は米国男子のPGAツアーと基本は同等のもので、現状を鑑みると公平であるとも考えられるが、しかし予選会中止は昨年の「全英AIG女子オープン」でメジャー制覇を成し遂げた渋野日向子にとっては厳しいニュース。全英勝利で得た今季のメンバー資格は行使せず、今年のQシリーズから21年の米LPGAツアーを目指すことを明言していたから、その計画は変更せざるを得なくなる。

「渋野だけでなく、米ツアーを目指す選手にとってはとても大きなニュース。しかし今年のメジャーで勝利すれば、来季の出場権を得ることができる。彼女の実力があれば可能だ」とワン氏。21年への道が開かれていることも明言した。

渋野は全英の勝利から今季開催される予定の海外メジャー5大会の出場資格を有する。現時点では「エビアン選手権」(8月6〜9日、フランス)、「全英AIG女子オープン」(8月20〜23日、スコットランド)、「ANAインスピレーション」(9月10〜13日、カリフォルニア州)、「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(10月8〜11日、ペンシルベニア州)、12月には「全米女子オープン」(12月10〜13日、テキサス州)もあり、日本開催の「TOTOジャパンクラシック」も11月6〜8日で予定されている。

これらの試合で勝利すればもちろん来季は米ツアーメンバーの資格を得ることができる。ただ残念ながら例年なら今季得た賞金が昨季の賞金ランキング40位(昨年は51万7412 ドル=約5500万円)を超えるとツアーメンバー登録が可能となり出場資格10番目を得ることもできるという道もあったが、これは今年に限って消滅。こうなったら渋野が再びメジャー制覇をすることに全力を尽くすしかない。

「まだまだ不確定要素が多く、危機は乗り越えていない」とワン氏が言うように、10月に開催予定されていた「マイヤーLPGAクラシック」(ミシガン州)の中止も発表され、7月31日〜8月2日開催に延期されていた「ショップライトLPGAクラシック」(ニュージャージー州)がその10月にさらに延期となったから、今後もスケジュール変更が起こる可能性は否定できない。とはいえ、男子ではチャリティ・イベントなどで再開へ歩みだしたから、LPGAツアーにも希望を持って再開の日が来ることを待とう。(文・武川玲子=米国在住)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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