コース、ホテル、レストラン、学生も悲鳴!? マスターズの“無観客”による損失は200億円以上か

コース、ホテル、レストラン、学生も悲鳴!? マスターズの“無観客”による損失は200億円以上か

グッズの売り上げだけで50億円超! マスターズの無観客試合の損失はかなり大きい(撮影:GettyImages)

11月の開催となったマスターズの“無観客試合”が正式に発表された。予想はされていたものの、オーガスタの街の人々はショックを隠しきれなかったようだ。


人口20万人足らず、アメリカ南部のジョージア州の小さな街は、1年に一度のお祭りをこよなく愛している。世界中からのゴルフファンが集まる春の祭典で、街の人々は1年の計画を立てる。地元のオーガスタ・クロニクル紙によると、この1週間の経済効果は、ゴルフファンが集まることだけで、1億ドル(約107億円)を超えると試算する。

ホテル、レストラン、料理を届けるケータリングサービス、スーパーマーケット、交通機関に小売業。そして住民の中には住んでいる家をレンタルハウスとして貸し出す人も少なくない。さらに周辺のゴルフコースも賑わう。普段はメンバーオンリーのコースも、パッケージで旅行客に売り出す。オーガスタと隣町のエイキン(サウスカロライナ州)の学校は、マスターズ開催週はお休み、学生たちはトーナメントの売店などでアルバイトをすることになっている。

「今年は3月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響でビジネスは大きく変わった。収益が大きく落ち込んでいたから、11月のマスターズ開催で少しは回復できると期待していたのに…その希望もなくなった」とレストラン経営者の嘆きが同紙に掲載されていた。

ホテルやレンタルハウスの場合、ほぼ前金で支払われているが、多くの場合は来年4月の開催へと変更ができるシステム。ファンにとっては有り難いが、経営者にとっては厳しい処置となる。

一方、オーガスタ・ナショナルGCも大きな損失となる。テレビ放映権収入は確保するが、チケット、売店、おみやげの売り上げはなくなる。その数字が公表されることはないが、15年に米ゴルフダイジェスト誌がレポートした数字によると、同クラブの収入はチケット収入が3475万ドル(約37億円)、ドリンクなどの売店で775万ドル(約8億円)、グッズなどのおみやげは4750万ドル(約51億円)、合計約96億円と試算された。

ちなみに今年のマスターズのチケット保持者は、オーガスタ・ナショナルGCにメールを送ればグッズの購入ができるという。マスターズが生で見られない“パトロン”も寂しいが、その“パトロン”が訪れないオーガスタの街はもっともっと寂しい1週間になる。(文・武川玲子=米国在住)

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