ツアープロの10人に1人が使用 パターのシャフトに“ピストルの弾”が入っている!?

ツアープロの10人に1人が使用 パターのシャフトに“ピストルの弾”が入っている!?

シャフトのグリップ側に入れる“ピストルの弾”のようなオモリは5種類、ヘッドのオモリも5種類ある(撮影:ALBA)

<三井住友VISA太平洋マスターズ 事前情報◇11日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7262ヤード・パー70>

「三井住友VISA太平洋マスターズ」がいよいよ12日に開幕する。練習日には、女子ツアーで成田美寿々や木村彩子が投入して話題になっている赤いシャフトのパターを発見。黒いカーボンとスチールのツートンカラーのシャフトはもともとあったが、赤くなっていったい何が変わったのかだろうか。ツアーでオデッセイのパターを担当している中島申隆氏に話を聞くと、ピストルの弾のような部品を見せてくれた。これはいったい?


赤いシャフトが出る前から、男女ツアーでは黒いシャフトを使ったプロが活躍。「日本オープン」で優勝した稲森佑貴や同3位の内藤寛太郎、10月の「ISPS HANDA コロナに喝!! チャリティーレギュラートーナメント」で優勝した比嘉一貴や同2位の池村寛世もオデッセイの黒い『ストロークラボシャフト』を使っている。

「黒いストロークラボシャフトも赤いストロークラボシャフトも、カーボンを使っているため、全部がスチールのシャフトよりも軽いんです。軽くなったぶんを、グリップ側やヘッドを重くしています」と中島氏。それでいったいどんな効果があるの?

「パターの中央部分、つまりシャフトを軽くして、ヘッドとグリップの両側を重くすることでパター自体の慣性モーメントが大きくなって真っすぐ動かしやすくなるんです。それに手元に重みを感じることで、緊張した場面でもストロークをゆっくりにできる。リズムが良くなるので、短いパットだけでなく、ミドルパットやロングパットでも、距離をコントロールしやすいという利点もあります」

実際に使用している比嘉は「打った感じの飛び出しと転がりが良くなりました。あまりミスヒットが出ない」と答えている。ツアーでのオデッセイパターの使用率はおよそ55〜60%。そのうち20〜25%はストロークラボシャフトを挿しているという。いまや10人に1人はこのシャフトを使っている計算だ。

■赤いシャフトは黒いシャフトよりも硬い

では、黒いシャフトと赤いシャフトは何が違うのだろう。「単純にいうと硬さです」。中島氏は続ける。「ツアーでは従来の黒いストロークラボシャフトだとしなり感があって振りにくいという意見もありました。そこでカーボン部分を硬くして、スチール部分の先端も2インチ短くカットしたのです。黒が『R』くらいの硬さだとすると、赤は『S』とか『X』くらいの硬さになっています」。

なるほど、実際に2本のシャフトを比べてみると、赤いシャフトのほうは確かにカーボン部分が長くなっている。これだと赤いシャフトのほうが軟らかいのではと考えてしまうが、今はカーボンでもスチールより硬くできるという。2本を振り比べてみると、赤のほうが手元部分が硬いのがわかる。「ツアーでは自分の好みに合わせて、ヘッド形状、シャフト、グリップ、重さ、フェースインサートまで選ぶことができます。逆にそれくらいしないと、本当に合うパターにはならないんです」と中島氏は教えてくれた。

■“ピストルの弾”でグリップの重さを調整

実際、取材中には片山晋呉から「グリップは最高でどのくらい重たくできる? 重ければ重いほどいいんだけど」と注文が入る。でもそもそもグリップを重たくするってどうやってやるの? そこで冒頭部分の“ピストルの弾”が登場する。

ストロークラボシャフトのグリップ側には、『カウンターウェイト』と呼ばれるピストルの弾のようなオモリが入っている。通常は30グラムだが、プロの要望によって、10〜50グラムの10グラム刻みで重さを選ぶことができるのだ。片山の場合は、一番重い50グラムの『カウンターウェイト』を入れて、グリップ自体も重いものを入れて調整をする。

市販の赤いストロークラボシャフトが装着された『ホワイトホットOG』にも、モデルによって30グラムか40グラムの『カウンターウェイト』が入っているが、入れ替えるサービスは行っていない。ツアープロならではのカスタムとなっている。

ヘッドのオモリも5〜25グラムの5グラム刻みで付け替えることができる。市販品には15グラムのオモリが2つ付いていて、追加で『ウェイトキット』を購入すれば、プロと同じ重さに付け替えることが可能だ。

今週の男女ツアーでも黒いシャフトや赤いシャフトをパターに装着したプロがもっと増える可能性はある。マスターズに出場するために渡米した今平周吾も、ヘッドとグリップを重たくしたブレードタイプのストロークラボシャフトをつくって持っていったという。もしかしたらオーガスタの“ガラスのグリーン”でも見られるかもしれない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>