今季メジャーでトップ10が2回 畑岡奈紗は全米女子OPに勝てるのか?【ガレス・ジョーンズ氏インタビュー】

今季メジャーでトップ10が2回 畑岡奈紗は全米女子OPに勝てるのか?【ガレス・ジョーンズ氏インタビュー】

海外メジャー制覇へ、機は熟した(撮影:GettyImages)

<全米女子オープン 事前情報◇9日◇チャンピオンズGC(米国テキサス州)◇サイプレスクリークコース(6731ヤード・パー71)、ジャックラビットコース(6558ヤード・パー71)>

今年最後の海外メジャー「全米女子オープン」がいよいよ開幕する。18人が出場する日本勢のなかでも、メジャー制覇に一番近いのは畑岡奈紗だろう。8月の「AIG女子オープン(全英女子)」では64位タイに終わったものの、9月の「ANAインスピレーション」では7位タイ、10月の「KPMG全米女子プロ選手権」では最終日「64」の猛追で3位タイに入った。2015年からJGAナショナルチームのヘッドコーチとして畑岡を指導し、現在も交流が続いているガレス・ジョーンズ氏に話を聞いた。


会場のチャンピオンズGCは36ホールあり、予選ラウンドは大会史上初めてサイプレス・クリークコースとジャックラビットコースの2つのコースが使用される。そして、決勝ラウンドはサイプレス・クリークコースで行われる。「今年の全米女子オープンは2つのコースを使います。おそらく日照時間の関係でしょう。畑岡選手は2週間前に2つのコースを練習ラウンドしている。コースに対しては良い準備ができていると思います」。

ジョーンズ氏は国際舞台で活躍できる選手になるためには、コースに順応する能力が必要だと教えてきた。コースの情報収集をして戦略に落とし込んでいく。勝つためのいろんな1%を集めてくる。畑岡を含め、同じく彼の教え子で全米女子オープンに出場する古江彩佳、西村優菜もコースのヤーデージブックにゲームプランを書き込む能力に長けているという。

気になるのは畑岡の調子だ。前週に行われた「ボランティアズ・オブ・アメリカクラシック」では最終日を首位と1打差の好位置で迎えながら、「74」とスコアを3つ落として11位タイに終わった。「最終日は5回しかパーオンしていなくて、ショットの精度に苦戦をしていた。しかし、データを見るとパッティングの数字は非常に高い。いいパフォーマンスを維持できている」とジョーンズ氏は見る。

ボランティアズ・オブ・アメリカクラシックが終わったとき、ジョーンズ氏のもとに「ショットの精度が悪い」と畑岡から連絡が来たという。「とてもポジティブなメンタリティを持っているメッセージでしたので、これまでのメジャーと同様に上位に食い込んでくると思います」。改善点を含め、しっかりと自身の状態を把握しているのも畑岡の強みだ。

さらに、「キャディのグレッグ・ジョンストンさんとは2年くらい一緒にやってきて、この2人のチームは成熟してきていると思いますので、良い結果をもたらすんじゃないかと考えています」とジョーンズ氏。19年から畑岡のバッグを担ぐジョンストン氏は、かつてジュリ・ インクスターやクリスティ・カー(ともに米国)のキャディを務めた大ベテラン。今年の全米女子プロの最終日では、1番の2打目を直接入れてイーグルを獲った後と、10番で難しいアプローチを残してピンチのときに、ジョンストン氏が畑岡に話しかけて笑顔にさせていたシーンは印象的だった。そういう意味でもメジャーに勝つための環境は整ってきている。

「コ・ジンヨンやインビー・パーク、ブルック・ヘンダーソンといったワールドクラスの選手たちは、どういったパフォーマンスの状況でも戦える準備をしてくる。畑岡選手も世界ランキング7位ですし、同じように準備ができる。もちろん彼女が頂点(世界ランキング1位)を目指していることは知っています。やることはいつもと変わりません。しっかりと計画をしてゲームプランに落とし込み、インポジションにボールを運んで、バーディチャンスにつける。パッティングは非常にいいので期待ができると思います」

ジョーンズ氏のいう『インポジション』とは、グリーンを狙えるベストな位置のこと。それ以外の範囲は『アウトポジション』となる。この考え方が、畑岡や金谷拓実といったナショナルチームの出身者たちに根付いているのだ。「彼女ほどストイックにトレーニングができる選手はこの地球上にはいない」。ジョーンズ氏が指導した“最高のゴルファー”は、日本のファンたちの期待も背負って、メジャー制覇に挑む。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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