星野陸也には「思い切り悔しがってほしい」 解説を務めた田中秀道が期待すること

星野陸也には「思い切り悔しがってほしい」 解説を務めた田中秀道が期待すること

最終日に臨む松山英樹(左)と星野陸也 日本勢ふたりの奮闘に期待(撮影:GettyImages)

<全米プロゴルフ選手権 3日目◇21日◇サザン・ヒルズCC(米オクラホマ州)◇7556ヤード・パー70>

海外メジャーの2022年第2戦「全米プロゴルフ選手権」は第3ラウンドが終了。ついに残すところあと18ホールとなった。3日目を終えてツアー未勝利のミト・ペレイラ(チリ)がトータル9アンダーで単独首位。2位に3打差をつけてメジャー制覇に王手をかけている。


3打差の2位タイにマシュー・フィッツパトリック(イングランド)と予選ラウンドをトップで通過したウィル・ザラトリス(米国)。キャメロン・ヤング(米国)がそのふたりと1打差の4位で、5位にエイブラハム・アンサー(メキシコ)、6位にシーマス・パワー(アイルランド)と続く。

上位6人はいずれもメジャー未勝利。さらに上位4人はツアー未勝利というのも珍しい。フレッシュなメンバーがそろう優勝争いは混戦模様。いったい誰が優勝カップを掲げることになるのか。

日本勢では松山英樹と星野陸也がギリギリ予選を突破していたが、松山は3日目も思うようなプレーができずに3日連続の「72」。トータル6オーバーで55位タイとなっている。星野は粘りのゴルフで1アンダーをマークし、トータル3オーバーの36位タイで最終日に向かう。

そこで、大会を配信している『ABEMA』で3日目の解説を務めた田中秀道と宮里聖志に、ここまでの戦いと最終日の展望を聞いてみた。

「昨日までとちがって、よりタフな感じに見えました。17番がワンオン狙いのホールになっていたり、距離設定も変えてきましたが、思ったよりも伸びなかったという印象です。見ている以上に大変だったのかもしれません」(田中)

「風が予選ラウンドと真逆だったので、コースマネジメントもそうですし、ホールによっては使う番手が変わって、それに対応するのが大変そうに見えました」(宮里)

寒さやただ強風が吹くだけでなく、その風向きに加えて、メジャー級のコースセッティングなどのさまざまな要素が絡み合い、多くのトッププレーヤーが苦戦。この日の平均スコアは約「73」と数字にも表れた。

そのなかでも上位に踏ん張った選手たちについてどう見るのか。田中は「驚きはない」と話す。メジャー制覇経験者のバッバ・ワトソンやジャスティン・トーマス(ともに米国)、ローリー・マキロイ(北アイルランド)といった選手が軒並み崩す中、冷静なプレーが光った選手たちは「ルーキー的な選手でも、下部ツアーで活躍したり、欧州ツアーで活躍したりと、優勝経験がないだけでプレー内容は素晴らしい。まったくビックリするようなことではありません」という。

「首位のペレイラ選手は見ていても安定感がありました」と、そのプレーに目を見張るのは宮里。「ボギーも打っていましたが、大きなミスショットがほとんどなかった。打ちたいショットをマネジメントどおりに打っていた。このままのゴルフができれば勝つ可能性はあると思います」。ちなみにペレイラ自身も「内容は悪くなかった」と、この日の4ボギーを振り返った。ほんの少しのかみ合わせの違い。そこさえクリアできれば、大金星も不可能ではない。

最後に日本勢のことを聞いてみた。松山については、

「本人は言わないですが、体の状態も気になる部分があるのではないでしょうか。自分のイメージと合わないショットもあるでしょう。イメージと体のすりあわせが難しかったのかもしれません」(宮里)

「先週いいプレーをして、知らないうちにセーブしていた力が出てきていたのか。それで振れてきて、疲れもあったのだと思います。先週の伸ばしあいの戦いのあとに我慢大会。ゲーム展開のベースが違う。メジャーへの入り方は知っている松山選手ですが、その試合の運び方が知らないうちに難しくなったのかもしれません。それでも、ビッグスコアがいつ出てもおかしくない雰囲気が出ているだけでも素晴らしいと思います」(田中)

残念ながらメジャー2勝目は厳しい状態だが、最終日の爆発に期待した。

「トップ10近くを目指したい」と話していた星野には、田中なりの熱い注文も入る。

「予選通過したのは素晴らしいことですが、それはもう忘れてほしいですね。日本ツアーでも年々レベルアップしていて、勝ちに対する意識がものすごく高い。そういう選手がメジャーで結果を出せばもっと自信になります。とにかくぜんぶ終わった時に、思い切り悔しい気持ちになってほしい。2位以下は『負け』と意識して、高い位置で終わってもなお、さらに悔しいと思って帰ってきてほしいです。いいゲームはできた、でももっとやれる。そんな気持ちをもってほしい」

メジャーは“出てなんぼ”ではなく、結果を残すところ。逆に言えば、星野にはその力があるということ。首位とは12打差と優勝には遠いが、3日目の1アンダーをはるかに超える好スコアで、上を目指してほしい。

大会最終日の模様は深夜26時、午前2時から8時まで『ABEMA』(ペイパービュー)で配信予定。白熱の優勝争い、そして日本勢ふたりの巻き返しに期待しよう。

<ゴルフ情報ALBA.Net>