勝負を決した17番、18番の攻防戦 スーパーアプローチのキャメロン・スミスと、決められなかったローリー・マキロイ

勝負を決した17番、18番の攻防戦 スーパーアプローチのキャメロン・スミスと、決められなかったローリー・マキロイ

18番でようやく見せたガッツポーズ 伏線は17番にあった(撮影:福田文平)

<全英オープン 最終日◇17日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

終盤戦、ほぼ勝負は2人に絞られた。単独首位に立ったキャメロン・スミス(オーストラリア)とローリー・マキロイ(北アイルランド)は、1打差で17番を迎えた。


17番パー4は聖地セント・アンドリュースの名物ホール。ホテル越えのティショットに、グリーン手前の“トミーズ・バンカー”。グリーンは縦距離が短く、少しでもこぼれてしまえば土手をコロがり、救済を受けることができない道路が待っている。

ひと組前をプレーしていたスミスは、トータル19アンダーで17番へ。ティショットをフェアウェイに置いたが、残り177ヤードからの2打目はグリーンに乗らず。トミーズ・バンカー手前にとどまった。

バンカー超えすぐにピンが切られ、ギリギリを狙って、少しでも手前に落ちてしまったら、土手に当たってバンカーに戻ってきてしまう。ここでスミスは“パター”を選択。バンカーの右を狙って土手の傾斜をうまく利用すると、バンカーを通り抜け、ピンにするすると寄って3メートルにオン。これを決めて、ナイスパーセーブ。単独首位を維持して、18番へと入っていった。

そのうしろ、最終組でプレーしたのはマキロイ。こちらもティショットはフェアウェイに置くと、残り161ヤードから奥4メートルに乗せ、チャンスを生み出した。

しっかりラインを読んでいると、18番で大歓声が聞こえた。18番はワンオンも狙えるパー4で、バーディも獲りやすいホール。スミスか、同組のキャメロン・ヤング(米国)がスコアを伸ばしたことが分かったはずだ。

『このバーディパットを決めなければならない』。誰もがそう思い、「ローリー!」のコールでギャラリーはパワーを送った。だが、そのバーディパットは左に抜けた。

18番でスミスがバーディを獲って、先にホールアウト。その差は2打差。イーグルを獲らなければ、プレーオフに持ち込むことができない。そのような状況のなか、マキロイはドライバーでワンオンを狙うも、大きなくぼ地に入ってピンまで残り30ヤード。勝負がかかったアプローチは、そのくぼ地の土手に大きく跳ねて、カップを通り過ぎた。

マキロイは6メートルのバーディトライも決められず、トータル18アンダー。優勝はトータル20アンダーのスミスに渡り、18番でイーグルを獲ったヤングにもかわされて、3位フィニッシュ。14年以来の“クラレット・ジャグ”を掲げられなかった。

今大会で150回目、そして聖地が舞台となるのは30回目という大きな節目を迎えた「全英オープン」。最後の2ホールに、こんなドラマが待ち受けていた。(文・笠井あかり)

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