“バーディ欲”との戦い 渋野日向子のバックナインで起きてしまったメンタル面の変化

“バーディ欲”との戦い 渋野日向子のバックナインで起きてしまったメンタル面の変化

渋野日向子は悔しい2週連続の予選落ち(撮影:ALBA)

<アセンダントLPGAベネフィッティング ボランティアーズ・オブ・アメリカ 2日目◇30日◇オールドアメリカンGC(米テキサス州)◇6517ヤード・パー71>

予選カットラインとの戦いに敗れた渋野日向子。2日目は3バーディ・4ボギーの1オーバー、トータル6オーバーの98位タイで2戦連続の予選落ちとなった。


強風下でのプレーを強いられた初日は、5オーバーと大きく出遅れ。巻き返しを図ったラウンドは、ピン3メートルにつけるバーディ発進と追い上げの流れをつくったかに見えた。その後もピンチをしのぎ、チャンスをつくり、6番パー5では左に出た2打目がブッシュ手前のラフで止まる幸運にも恵まれた。

ここではショートサイドのピンに対してOKにつけるアプローチでバーディ。予選通過圏内まで戻した。「いい流れだった。なんとかパーでしのいで途中まで頑張れていた」と振り返るフロントナイン。ところが、流れを切らしたのは9番パー4。「昨日と同じミスをしてしまって」。2打目をフェアウェイから放つもグリーン右手前のバンカーに打ち込みボギー。2日連続で同じミスを喫したことがきっかけで、心の中にいら立ちが芽生えた。

それでも10番、11番、12番ではバーディパットを逃してのパー。「9番のあともなんとか耐えていたけど、うーん、あのパー5が」と13番で自身の欲とぶつかった。ティショットがフェアウェイ右サイドのバンカーに入ると、そこそこのアゴの高さがある状況で6番ユーティリティを握った。「ちゃんと当たれば、6番ユーティリティを開けばぜんぜん越えると思ったのが、若干厚く入った感じ」とアゴに当たり数ヤード前に進んだだけ。ここでボギーを喫した。

「ちゃんとパーを獲るクラブを選択ができればよかったけど、どうしても長い距離を残したくなかったし、パー5でバーディも欲しかったし欲を出しちゃったかなと思います」。この欲とのせめぎ合いでチャレンジを選択した結果、良くない方に出た。「バーディ(のマインド)からパーに切り替える、そこのメンタルがあの時間ではつくれなかった」。

14番では不運にもバンカーの左に転がり込み、スタンスがまともに取れないなかで、フェアウェイに戻すだけの状態から1メートルに寄せてパーセーブもした。「まだチャンスはあると思った」とこの時点では、13番の失敗から立ち直ろうと必死にもがいていた。

再び試練が訪れたのは15番パー4。120ヤードの2打目は9番アイアンでグリーンオーバー。「フルショットしても行かないと思ったけど、体も動いていたし、アドレナリンも出ていたかも。ちょっとそこでプチンとなってしまった」と、距離のコントロールをしきれずにここでボギー。「手前のロングパットのほうが安全策なのに、奥ピンに対して奥に外したり、外しちゃいけんところに外す回数が多い」と、自身のコンディション、ショットの距離感、メンタルのコントロールを結果に結びつけられず唇をかむ。

このミスを引きずって16番でもボギー。開き直った17番パー5では2オンに成功しバーディ奪取。最終ホールもきわどいティショットからパーセーブと意地は見せたが、“勝負”のかかった時間帯のプレーには課題を残した。

「最初のほうは冷静で、最後のほうになるとカットラインとかも見えてきて、欲が出ちゃうというのが最近の現状」と自己分析はできている。欲と現実の狭間で揺れ動くメンタルとどう向き合うか。ショットは決して不調なわけではないなかで、結果を出すには何が必要かをいま一度考える。

次週はカリフォルニア州に移動し、アジアシリーズ前最後の本土大会。「来週でアメリカが一段落。頑張りたい」。11月の最終戦を含むフロリダ2戦まではあいだが空く。修正を施し、再スタートに向かう。(文・高桑均)

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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