いよいよ来週開幕! ZOZOチャンピオンシップは練習日の生観戦が面白い【内藤雄士に聞く】

いよいよ来週開幕! ZOZOチャンピオンシップは練習日の生観戦が面白い【内藤雄士に聞く】

来週、PGAツアーがやってくる!(撮影:GettyImages)

日本で開催される唯一の米国男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」が、来週いよいよ開催される。前年覇者の松山英樹のほか、東京五輪金メダリストのザンダー・シャウフェレ(米国)や、メジャー2勝のコリン・モリカワ(米国)などPGAツアーのトップ選手がエントリー。大会のラウンドレポーターを務めるティーチングプロの内藤雄士に見どころを聞いた。


日本ツアーにも出場枠は用意され、今週の国内男子ツアー「For The Players By The
Players」終了時の賞金ランキング上位8人(資格重複の場合は繰り下がり)に出場権を付与。内藤がコーチを務める大西魁斗は、現在賞金ランキング4位につけており、出場できるのは間違いない。

大西のほか、「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」優勝の資格ですでに出場権を持っている賞金ランクトップの比嘉一貴と、LIVゴルフ参戦により今年のPGAツアーに出場できない同5位の稲森佑貴を除いた賞金ランク10位までの選手が出場権を得られる。同2位の桂川有人、同3位の大槻智春、同6位の河本力、同7位の岩田寛、同8位の今平周吾、同9位の岩崎亜久竜までは安全圏で、今週の結果次第で同10位の星野陸也の出場可否が決まる。

■日本の若手の飛距離は海外選手に劣らない

「2019年の第1回のときと比べたら、出場する日本人選手の年齢がすごく若い。変わったなーという感じがあって、すごく楽しみです」と内藤。今季の国内男子ツアーの優勝者の顔ぶれを見ても、国内の18試合中15試合で20代の選手が優勝。30代は2回、40代は1回だけでツアーの勢力図も急激に若返ってきている。

19年大会も国内男子ツアーから出場したのは全員20代だったが、今年は桂川、大西、河本、岩崎と25歳以下の選手たちが増えた。さらに、スポンサー推薦で出場が決まった中島啓太、金谷拓実、久常涼、片岡尚之もアンダー25なのだ。「若い選手たちはみんな飛距離が出るし、ゴルフが出来上がっている。飛距離の部分でPGAツアーの選手たちに引け目を感じることはないと思いますし、彼らなら同じマネジメントでいけると思います」と若手の活躍に期待を寄せている。

タイガー・ウッズ(米国)が初めてマスターズで勝ったのが97年。タイガー人気によって世界中でゴルフブームとなり、そのあとに生まれた世代の選手たちが、いまの日本ゴルフ界の主役になりつつある。実際、今年の「パナソニックオープン」でアマチュア優勝を成し遂げた蝉川泰果(東北福祉大4年)や長野泰雅、杉原大河など、タイガーを名前の由来とした日本人選手も多く登場している。

内藤だけでなく、国内男子ツアーのベテラン選手たちも「最近の若手はみんな飛ぶ」と口を揃えるが、どうして飛距離が出るようになったのだろうか。「こればっかりは確信的な話はできないんですけど」と前置きした上で、「昔はゴルフでも野球でも『筋トレをしすぎてはいけない』という考え方があって、トレーニングといってもただの筋トレになっていた。当時はゴルフスイングとしてはデメリットもあったと思うんです。でもいまは、ゴルフのパフォーマンスを上げるトレーニング理論が進化してきた。筋トレで失敗したという話も最近聞かないし、そこが一番違うんじゃないですかね」と話す。

ひと昔前はプロになってから、本格的なトレーニングを始める選手が多かったが、いまはプロになる前からトレーニングしている選手が当たり前。また選手たちが高度なスイング分析器を取り入れたことで、効率的に飛ばせるスイング理論が確立され、クラブフィッティングの技術もはるかに進化した。海外選手に飛距離で置いてかれてきた日本人選手のレベルも上がってきているのだ。

■試合より練習日のほうが面白い?

年に一回しかない日本でのPGAツアー「ZOZOチャン」は木曜日からの本戦だけでなく、月曜日から水曜日の練習日も入場可能で、選手が練習する様子も生で観戦することができる。内藤は「試合よりも練習日のほうが参考になる」という。「アプローチも状況によってロブで打つのか、転がすのかとか、ドライバーショットも飛ばしにいくときとライン出しでいくのかとか、彼らがやっている風景を見るだけでもイメージは湧きますよね。中継だとなかなかそこまでは見せてもらえない」。

試合は一球一球真剣勝負だが、練習日は本番のあらゆる状況を想定して、同じ場所から何球も打ったりする姿が見られるのだ。内藤はさらに続ける。「難しいパー4は特にグリーン周りのアプローチをすごく練習するんですよね。パーセーブをするためにこの辺に外しておけばいいというのがあって、そこから2打で上がれるように練習する。定点で観ていたりすると、みんな同じ場所からアプローチ練習をするんですよ。外してもいいと思う場所が一緒だから。自分が上手くなりたいと思って観るのであれば、練習日はイメージ作りには最高の場です」。

もし内藤自身がギャラリーとして観戦するなら?「練習日に行って、最終日も絶対に行って、できれば初日か2日目のどちらかに行って、3回行けたら最高ですね。今回予選落ちはないですけど、最初の2日間の攻め方と、決勝ラウンドの攻め方は全然違うんです。最初の2日間はみんな無理しないので、定点で観ているとマネジメントの勉強になります。最終日はスコアの動向を観る楽しみがありますし、攻めなきゃいけない選手は攻めてくる。面白さが全然違うんです」と本当に楽しそうに話す。

■韓国の20歳の新星を生で見てみたい!

その上で今大会の注目選手は誰になるのか。「やっぱり東京五輪に勝っているザンダー(・シャウフェレ)とか誰でも知っている選手はもちろん楽しみですけど、PGAツアーの解説をしている僕からすると、あいつもあいつもっていう全体のレベルがすごく高い。日本の方には馴染みがなくても、すごい実績を挙げている選手がいっぱい来るので、全体を観てもらいたいですよね」。

そのなかであえて挙げるのは、20歳の韓国の新星、キム・ジュヒョン。「先日のプレジデンツカップですごく頑張っていましたよね。あの若さでアジアンツアーの賞金王になって、アメリカに乗り込んで勝った。どんな選手なんだろうって。まだ生で観たことがないですから」という。キムは8月に行われたプレーオフシリーズ前の最終戦「ウィンダム選手権」で米ツアー初優勝を遂げている。

■習志野で強い松山英樹は今回も期待できる

そして、やはり気になるのは前年覇者の松山だろう。9月の「プレジデンツカップ」ではキムとともに世界選抜に選ばれたが、米国選抜の前に敗れている。エースとしての活躍が期待されたが1勝3敗1分けに終わった。

「プレジデンツカップを観ている感じだと、調子が悪い感じは全然しなかった。ただパットが入っていなかったですね。ショットの調子は悪くなかったので期待できると思います」。習志野CCで行われた今大会で松山は過去2回出場し、一度はウッズと優勝を争って2位、そして昨年は優勝と抜群の相性を誇る。

「松山選手はPGAツアーで永久シード(通算20勝、合計15シーズンをPGAメンバーとして活動など)を獲りたいという話を聞いています。タイガーが典型的ですけど永久シードを獲るような選手は、同じコースで何回も勝っているんですよね。習志野でいうと2位と優勝ですから、それは活躍するだろうって(笑)。すごいですよ。若手の活躍も観たいけど、やっぱり松山英樹はすごいなっていうのも観たい。楽しみですよ」。

ウッズは米ツアー通算82勝のうち、トリーパインズGCで全米オープン1勝を含む8勝を挙げている。松山もまた習志野を庭として勝利を積み重ねていくのだろうか。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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