“いい状態の残像”は時に麻薬に…柏原明日架が認めた自分の弱さ

“いい状態の残像”は時に麻薬に…柏原明日架が認めた自分の弱さ

土砂降りの中、一人残りアプローチ練習を続けた柏原明日架(撮影:標英俊)

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント 事前情報◇22日◇利府ゴルフ倶楽部(6,551ヤード・パー72)>

 9月22日(金)に開幕する国内女子ツアー『ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメント』。プロアマ戦が開催された大会前日は、午後から時折土砂降りの雨となる空模様となったが、今季中のツアー初優勝を狙う柏原明日架は、降りしきる雨のなか、最後まで一人ドライビングレンジ、アプローチ練習場で調整。「残り試合も少なくなってきているので、最終戦のリコーへ向けてちょっとづつアクセルを踏んでいかないといけない」と終盤戦での飛躍へ向けて意気込んだ。


 初シード入りとなった今季は、開幕戦『ダイキンオーキッドレディス』では予選落ちも続く2戦で連続2位フィニッシュ。開幕から出場7試合中5試合でトップ10入りと、初優勝にすぐ手が届くのではないか、と期待させる活躍を見せた。だが5月からは優勝争いに絡むことなく、中盤戦からは下位でフィニッシュすることが多くなっていった。

 「本当に全部がマイナス思考だった。調子がいいときでも、ちょっとミスしたときに自分が許せなくて。“全然ゴルフが楽しくない”というマインドを自ら作ってしまっていました」

 もともと大器と呼ぶ声が多く、さらに開幕スタートダッシュで高まる周囲の期待。そして本人が「本来出来ないことができていた」と分析する“何をやっても結果的に上手くいく”状態の残像に苦しめられた。

「(結果が出ることに)驚きもあった。だから“もっとやりたい”と思った。自分自身への期待がすごい多かった。(結果が出なくなって)心から楽しいと思える時間がラウンド中になくなって、苦しいし、難しい。でもそれは自分が築きあげちゃったもの。それを早く捨てたいと…」

 思考を変える転機になったのは2戦前のメジャー大会『日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯』。難セッティングにより、全選手が苦しむ展開。そのなかで完璧を求めていた自分に対して“そこまでレベルが達していない”と認めることができた。「予選落ちしましたけど、いまは決勝ラウンド2日間をプレーする以上の収穫が生まれたと思っています」

 同大会後、ゴルフのスキルよりも“頭を鍛えよう”と心してからは自分と向き合うことができた。前半戦のようにポジティブな思考に変わり、心に余裕が生まれてきている。苦しんだ時期があったからこそと思えるように。成果がそろそろ出るんじゃないかな、と思います」。

 土砂降りのなかでの練習中は、最高の状態を目指して没頭する様子ではなく、ひとつひとつ整理しながら課題に取り組む姿が…。終盤戦は再び飛躍を目指して、成長した姿を見せるときだ。

<ゴルフ情報ALBA.Net>

関連記事(外部サイト)