元師匠はデービッド・イシイ 飛ばしだけじゃないチャン・キムの勝因

元師匠はデービッド・イシイ 飛ばしだけじゃないチャン・キムの勝因

影すら踏ませぬ逃げ切りでC・キムがツアー初勝利!(撮影:米山聡明)

<〜全英への道〜ミズノオープン 最終日◇28日◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(7,404ヤード・パー72)>

2位に3打をつけてのスタートで、その大きな大きな影も踏ませなかった。「〜全英への道〜ミズノオープン」は最終ラウンドを行い、5バーディ・1ボギーの“68”で回ったチャン・キム(米国)がトータル15アンダーまで伸ばして、2位に5打差をつける圧勝劇を演じた。月曜日に「全米オープン」予選会を勝ち抜いたのを皮切りに、週末には「全英オープン」出場権とツアー初優勝。立て続けにつかんだ栄冠に「月曜日が始まる前にはこんなことを考えもしなかった。アンビリーバブル」と目を細めた。


188センチ105キロの体から放たれるティショットで、過去には欧州ツアーで432ヤードを記録したこともある。昨年ツアー史上最高の平均311.29ヤードをマークしてドライビングディスタンス王にも輝いた。今大会もその名前にたがわぬ豪打はこの日も何度もギャラリーの度肝を抜いたが「今週は大人のゴルフが出来たんだ」と勝因は別のところにあったという。

初日スタート直後に「パッティングが気持ち悪い」と見るや、2度の3パットを喫した9ホールを終えたところでグリップをクロスハンドにスイッチ。するとOUTの後半は5バーディを奪う猛チャージで一気に浮上を果たした。「最初にゴルフを覚えたのはクロスハンド。そのあとはレギュラーグリップと行ったり来たりしていたから問題はなかった」と違和感もなく4日間安定したパッティングをキープしたことが初の栄冠につながった。

韓国で生まれて2歳でハワイに移り住んだ27歳。ツアー参戦前にも日本との意外なつながりもあった。現在はアリゾナに自宅があるが、17歳まで過ごしたハワイでは日本ツアーでもおなじみのデービッド・イシイに2年間ほど師事したこともある。その際「プロで戦うなら日本がいいよと言われていた」。カナダ、アジアで戦っていが、師匠の言葉を思い出し2012年に日本の予選会に初出場。2014年のファイナルQTでトップ通過を果たし、日本でのキャリアをスタートさせた。

ちなみに師匠のイシイとは昨年の「HONMAツアーワールド杯」出場時に、近隣で行われていた「日本プロシニア選手権 サミットカップ」会場を訪れて約8年ぶりに再会を果たした。その際、「日本で勝てればどこでやっても勝てると自信を持っていい」と声をかけられたという。もちろん、自宅のある米ツアーでの優勝も目標に掲げる。日本でつかんだ初優勝から、メジャー、そして世界へ。大きな野望を抱くキムの進撃が始まった。

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