復活のカギは「パット」 伊澤利光が語る今の課題と期待

復活のカギは「パット」 伊澤利光が語る今の課題と期待

伊澤利光は入念にパット練習を行った(撮影:ALBA)

<ダンロップ・スリクソン福島オープン 事前情報◇20日◇グランディ那須白河ゴルフクラブ(6,961ヤード・パー72)>

国内男子ツアー「ダンロップ・スリクソン福島オープン」が21日(木)に開幕する。今大会には、ツアー通算16勝を誇る伊澤利光が、今季レギュラーツアーに初出場する。2001、03年の賞金王で、今季はシニアツアーにも出場する名手が、今の思いを語った。


夕方に差し掛かったグランディ那須白河GCのパター練習場。すでにコースを後にした選手も多い時間に、そこで入念にパット練習を繰り返す選手がいる。それが今年50歳を迎えた伊澤だ。本番さながらの真剣な表情でラインを読み、長尺パターで何度もボールを弾く。その練習の裏には、こんな自負がある。

「パターが決まってくれたら、それなりのスコアが出せる気はしている。ショットは、他の選手と比べても遜色ないところまで来ていると思う。でもパットが…」

その原因として思い当たる点を聞くと、ある人物を引き合いに出した。「タイガー(・ウッズ)が、『(パットが)なんで入らないのか分からない』って言っているのを聞いて、レベルは違うかもしれないですけど、同じことで悩んでいるんだなと感じた。原因はいろいろ探しているんですけど、なかなか」と、同じく復活を目指す男に自らを重ねる。

かつて男子ツアーの頂点を極めた男は、不振や体調不良などがかさなり、その後賞金シード陥落、レギュラーツアーの長期ブランクなど苦汁も舐めてきた。それだけに、もう少しのところまで戻りつつある自分に期待もしている。

「例えば3アンダーで回ることができていれば、パットの時に『パーでもいいかな』という余裕が生まれる。でも、1オーバーくらいだと、無理に攻めたくなる。そうならないために、欲は言わないけど、もう1本でも2本でも5メートル、7メートルクラスのパットが入ってくれないかな」という思いを形にするため、練習を重ねていたのだ。

福島で行われる大会を前に、「東日本大震災から7年。まだ大変な方もたくさん居る。少しでも勇気づけられるプレーがしたい」と胸のうちを語った伊澤。最後は、はっきりとした口調で「優勝争いができるように頑張ります」と言い残し、パター片手にクラブハウスへと戻っていった。

<ゴルフ情報ALBA.Net>