成田美寿々が影も踏ませぬ独走で地元V 節目の勝利に導いた“仮想敵”

成田美寿々が影も踏ませぬ独走で地元V 節目の勝利に導いた“仮想敵”

攻めのゴルフを貫いた成田美寿々 地元・千葉で節目の勝利を挙げた(撮影:米山聡明)

<アース・モンダミンカップ 最終日◇24日◇カメリアヒルズカントリークラブ(6,620ヤード・パー72)>

賞金総額1億8000万円、優勝賞金3240万円のビッグトーナメント「アース・モンダミンカップ」を制したのは、地元・千葉県出身の成田美寿々だった。


3日目を終えてトータル12アンダーの単独首位、2位以下とは2打差。最終日は後続のスコアを気にもとめず、成田は果敢に攻めた。1番で1.5m、5番で2m、8番で2mとピンだけを見てショットを放ち、バーディを重ねた。後半に入って差が開いても攻撃の手を緩めない。13番、15番とバーディを奪い、影すら踏ませず逃げ切った。

あくまでターゲットはトータル20アンダーだった。たとえ8打足りない状況で最終日を迎えても、トータル20アンダーにいる“仮想敵”に向かって攻めた。「最後まで緩めないように高い目標を立てました。追いつかれることを気にするのではなく、自分らしい攻めの姿勢を最後まで崩したくなかった」。森本真祐キャディも「油断させないように」と叱咤激励。「リードを気にして伸ばさないのはかっこ悪い」という成田らしい矜持(きょうじ)をウイニングパットが入るまで貫いた。

地元の声援にも助けられた。「歓声がすごかった。背中を押してもらう、ということを実感しました」。カメリアヒルズカントリークラブから程近い母校・拓大紅陵高校のゴルフ部の監督や後輩たちもその中に加わり、教え子・先輩の活躍を見守った。ちなみにその後輩たちは、成田が毎年オフに送っているという、自身が着なかったウェアを着て参戦。そういったこともあってギャラリーには23区、拓大紅陵という文字が多数見受けられた。「私にもそんな先輩が欲しかったですね(笑)」と話すのは照れ隠しだ。

これでツアー通算10勝を達成。初勝利を挙げた2012年の「富士通レディース」、そして今回と節目の勝利をともに地元・千葉県で迎えている。「千葉は試合数が多いとはいえ、地元で勝つのは難しい。そんな中で節目の試合を勝てたというのは、自分で言うのもなんですが“持っている”と思います」。

「攻めきった上で逃げきれて勝てたのは良かったと思います。これで逃げ切り、逆転両方できるぞ、と。(先々週のサントリー含めて)調子の良いときに勝てるのは大事なこと。これを自信に、そして気を抜かずに、後半戦であと3勝できるように頑張っていきたいですね」。これまで「逆転の成田」と言われることもままあったが、新たな勝ちパターンも加わった。逃げて良し、差して良し。2018年の成田は変幻自在の勝利方法で勝ち星を積み重ねていく。(文・秋田義和)

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