C.モリカワや青木功プロも メジャーで戦うには自分を追い込む猛練習が必要(羽川豊)

C.モリカワや青木功プロも メジャーで戦うには自分を追い込む猛練習が必要(羽川豊)

24歳でメジャー2勝目のC.モリカワ(C)ロイター

【羽川豊の視点 Weekly Watch】

 今年の全英オープンは24歳のコリン・モリカワ(米国)が、昨年の全米プロ同様に初出場初優勝を遂げて早くもメジャー2勝目(米ツアー通算5勝目)です。

 イングランドにある会場のロイヤルセントジョージズGCはドーバー海峡に近く、かつて強風が多くの選手を苦しめました。一日に四季があるといわれるぐらい目まぐるしく天気が変わりましたが、ここ数年の全英オープンは昔と違って荒天になることが少なく穏やかです。

 そうなると硬く、マウンドのあるフェアウエーをどのように攻めるかがスコアメークのカギになり、ドライバー飛距離よりもアイアン精度の高い選手が上位に来ました。

 最終日のモリカワはボギーフリーの4バーディーを奪って逆転優勝です。若さという勢いだけでなく、すでにメジャーに勝っている技術的な裏付けもあります。初出場でタイトル獲得も、リンクスの攻め方をよく理解していたからです。

 ピン位置から逆算して、どう打っていけばいいのか、自分のゴルフを組み立てるイマジネーションも豊富でした。ボールを曲げる、飛ばす、止める。さらに高さを調整できるなどスイングが出来上がっています。

 パットもいいストロークをすればいい、というだけでなく、ラインの読み方、タッチの合わせ方など、カップ回り360度のどこからでも入れるうまさがありました。ラフからの打ち方も24歳とは思えないほどのテクニックの持ち主です。

 来週から始まる東京五輪ゴルフ競技では間違いなくメダル候補の筆頭になるでしょう。

 全英はコロナ感染のため松山英樹が欠場し、5人の日本人選手が出場しました。決勝進出は木下稜介(通算2オーバー、59位)1人だけで、東京五輪出場の星野陸也や金谷拓実、永野竜太郎、稲森佑貴の4選手は予選落ちでした。

 メジャー初挑戦の木下は4日間を戦い、いい刺激を受けたと思います。日本人選手は試合数が少なく、メジャーに向けて調整が難しくなっていますが、だからこそ普段の練習の取り組み方が問われます。現地では世界のトッププロの練習を間近で見て、勉強になったはずです。それをぜひとも今後に生かしてほしい。

 距離の長いコースを回るとか、狭いコースでドライバーを打っていくとか練習方法はいくらでもあります。それも自分を追い込んだ練習です。

■雨風の河川敷で練習した青木功プロ

 その昔、青木功さんが台風並みの雨風が吹いた河川敷コースに喜んで飛び出して行ったとか、中嶋常幸さんがシャワーを浴びながら練習したのは有名な話です。私も生家が練習場を経営しており、アイアンはマットではなく土の上から打ち、田んぼのあぜ道から小川越えのアプローチ練習をしたこともあります。そんな練習に日ごろから取り組めば過酷な条件に遭遇しても苦にならないのです。

 芝の上でなくベアグラウンドからのアプローチなど、今の日本人選手にはアイデア、想像力を生かして猛練習をしてほしいと思います。

(羽川豊/プロゴルファー)

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