世界ゴルフランキングが2022年8月に新システム導入 日本男子ツアー界の危惧が現実に

世界ゴルフランキングが新システム導入へ 日本ツアーの選手のランクが急落する可能性

記事まとめ

  • ゴルフ界は出場選手の持ちポイントの合計で大会のランクが決まるシステムが導入される
  • 新システムでは米下部ツアーよりも日本ツアーの方が格下になるかもしれないという
  • 現在は日本人11人が世界ランク200位以内だが、日本ツアー選手は急落する可能性がある

世界ゴルフランキングが2022年8月に新システム導入 日本男子ツアー界の危惧が現実に

世界ゴルフランキングが2022年8月に新システム導入 日本男子ツアー界の危惧が現実に

トップ100に日本選手はたった3人(ワールドゴルフランキング公式HPから)

 日本男子ツアー界にとって、これまで危惧されていたことがついに現実になりそうだ。

 オフィシャル・ワールド・ゴルフランキング(OWGR)の計算方法が今後変更され、日本ツアープロへのポイント配分が減らされ、海外のビッグイベントに出場できる機会が大きく減りそうだ。

 ひと月ほど前に、ピーター・ドーソンOWGR会長(元R&A・CEO)が発表した計画によると、来年8月から新システムが導入され、2024年から移行する。

 これまで各国ツアーの大会に与えられていたランク付けがなくなり、今後は出場する選手の持ちポイントの合計で、大会のランク(格)が決まる。

 ちなみに現在の優勝者に与えられるポイントは米ツアー40ポイント、欧州ツアー24ポイント、日本のツアー16ポイント(日本オープン32ポイント)、米下部コーンフェリーツアー14ポイント、韓国ツアー9ポイント、米3部ツアーにあたるカナダ、ラテンアメリカツアーのそれぞれ6ポイントが一般的だ。

 新システムになってもメジャー100ポイント、プレーヤーズ選手権80ポイントは変わらない。さらに優勝者や2位以下のプレーヤーに与えられるポイント配分も同じ。プロの獲得ポイントは13週間維持され、その後の91週間にわたって毎週1.09%ずつ減らされる。

 プレーヤーが獲得したポイントを出場試合数(最小40試合、最大52試合)で割り、現行のランキング同様に決めてゆくことになる。

 新システムの目玉はストロークゲイン(SG=貢献度)を導入したことだ。ストロークゲインとは、試合に出場した全選手のスコア貢献度をデータ化したものだ。

 例えばある選手が65で回り、全選手の平均ストロークが66であればSGはプラス1。スコア67ならマイナス1になる。実際にはプレーヤーのSGはフィールドの強さ(技術の高い選手の多さやコースの難易度、コースコンディションなど)によって修正される。

 そして各選手の累計SGポイントを基準に、各国ツアーの試合をランク付けするという仕組みだ。

■選手層の薄い日本ツアープロはトップ100からはじき出される

 OWGRによると、新システムの計算方法でもランキングのトップ10のプレーヤーには影響を与えないとしている一方、トップ50の選手については2人から5人が入れ替わる可能性があるとしている。

 トップ100となると、さらに大きく入れ替わり、ここから日本ツアーの選手がはじき出される可能性が強くなるとみられる。

 現在、日本選手トップは米ツアーで戦う松山英樹の17位。そしてトップ100には金谷拓実85位、星野陸也95位の3選手しかいない。100位台はたったの8選手。

 米ゴルフダイジェスト誌によれば、新システムでは強豪選手が集まるツアーが恩恵を受けるという。となると米ツアーの優位性がさらに高まり、世界ランクを基準に出場権が与えられる海外メジャーやWGCに日本ツアープロが出場できる可能性は低くなるということだ。場合によっては米下部コーンフェリーツアーより、日本ツアーの方が格下になる可能性も十分に出てきそうだ。 

(ゴルフライター・吉川英三郎)

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