古江彩佳LPGAツアー2勝目逃す…グリーン狙うショットの距離感が合わなかったワケ(菅野徳雄)


(惜しくもツアー2勝目を逃した古江(C)共同通信社)

 古江彩佳がLPGAツアー2勝目を惜しくも逃した。

 先週の「ポートランドクラシック」は、これまで岡本綾子、宮里藍、宮里美香と3人の日本選手が勝っている。

 開催コースを見て、なるほどと思った。松林に囲まれて、日本の林間コースによく似ている。

 景色が似ていると、距離感を掴みやすいとよくいわれる。第3ラウンドが終わって古江が通算13アンダーでトップタイに立ち、2週連続予選落ちの渋野日向子は久々に通算12アンダー4位タイと上位につけていた。

 古江のルーキーイヤー2勝目を期待して見ていると、前半から肝心の距離感が合っていなかった。グリーンをとらえてもピンをかなりオーバーしたり、池越えの8番パー3では逆にショートして池につかまってボギーとするなどスコアを伸ばせなかった。

「なかなか自分のプレーができなかった」と会見で振り返ったが、初優勝のときとは違って少し欲が出て、目の前のショットに無心で集中することができなかったのかもしれない。

 池に入れてもボギーで上がれたので、あれは大きなリカバリーショットだった。ダブルボギーになっていたら後半にスコアを伸ばせなかったかもしれない。

 池につかまったのはクラブ選択のミスだったのか、それともショットのミスだったのか。

■ピンが奥なら番手短め、手前なら大きめ

 クラブを選ぶ場合、「この番手でピッタリ」という残り距離は少なく、「どっちにしようか?」と迷うことのほうが多い。

 一瞬迷ったときは「短めのクラブでしっかり振ったほうがよい」と言うプレーヤーも多い。

 昔、何度か賞金王になったプロに番手選びについて聞くと、「ピンが奥に立っているときは短めのクラブ、ピンが手前に立っているときは大きめのクラブを選ぶことが多い」と答えたのを思い出す。

 そう聞くと、「逆じゃないの?」と不思議に感じるアマチュアもいるかもしれない。

 ピンが奥に立っているときに迷ったときはどうして短めのクラブを使うのかというと、大きめのクラブを選んで、グリーンをオーバーするとワンパット圏内に寄せることはほとんど不可能だからだ。

 逆にピンが手前に立っているとき、短めのクラブでショートしてグリーン手前の深いラフに入れるとやはりワンパット圏内に寄せるのが難しい。

 最終ラウンドの前半、古江はかなり苦労しながらも4アンダーまでスコアを伸ばし、通算17アンダーで3位タイ。それで米国本土で戦う自信を持てたはずだ。

 LPGAツアーでの古江のドライバーの平均飛距離248.58ヤードはランク136位である。もっと飛べばさらにスコアは良くなると考えて飛距離を伸ばそうなどとはしないほうがいい。今の飛距離でも正確なフェアウエーウッドで今大会でもイーグルを取っているのだから、正確なショットだけを心掛けたほうがいい。フェースの芯でボールをとらえれば飛距離も出る。だから、スイングをいじることだけはやらないほうがいい。

 ドライバーの飛距離は今のままで、イーグルの数を増やすには3番ウッドの練習量を増やしたほうがよいはずだ。

(菅野徳雄/ゴルフジャーナリスト)

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