全英OP14位の松山「切り替えられず」 1番OBから意気消沈

全英OP14位の松山「切り替えられず」 1番OBから意気消沈

最終日に崩れた松山(C)AP

 追いかける方が先にコケたら勝負にならない。

 得意のスプーンを手にしながら、松山英樹(25)は1番パー4のティーショットを右に大きく曲げて、いきなりOBのトラブルに見舞われた。

 4アンダー・5位タイ発進の最終日は、単独首位のスピースとは7打の差があった。

 だが、メジャーは独特な雰囲気があり、ビッグネームでも守って楽々逃げ切りとはいかず、どこかで必ずドラマが起きる。

 実際、勝ったスピースも13番までに4つもスコアを崩してトップの座を一度明け渡している。

 最終組から2組前でプレーする松山が先にスコアを伸ばしていけば、後続組にプレッシャーをかけて、逆転優勝の目も少なからずあったはずだ。

 松山の今季メジャーは最終日に爆発しており、マスターズは67で回り、28位発進から11位フィニッシュ。全米オープンは66で回り、14位発進から自己ベスト2位と粘り強さがあった。今回も伸ばしてくる、と期待したファンは多かった。ところが初っぱなに崩れた。

 1番は打ち直しの3打目はフェアウエーをとらえるも、4打目がポットバンカーにつかまり、次打はピンを4メートルもオーバーして5オン。ダブルボギーパットはカップ半周して決まらずにトリプルボギー発進。順位も一気に12位まで落ちた。たった1ホールで優勝の目がなくなり、松山の表情から生気が消えた。

 田原紘プロがこう解説する。

「1番のティーショットはちょっと体が浮いて、ダウンスイングの軌道がスライスに入った。運も悪く左からの風に乗ってOBまで持っていかれてしまった。それに4メートルのダブルボギーパットが決まらずに、予想外の出来事が重なりダメージが大きかったと思う。松山はスプーンに絶対の自信を持っており、あそこまで曲がるとは考えられなかっただろう。ゴルフは何が起こるか分からない怖さを痛感したはずだ。今回はゲーム展開が悪いほうに流れたが、それもいい経験であり次に生きてくるでしょう」

■ショット不安定

 アウトは8番で3.5メートルを決めて2アンダーでターン。後半は11、12番の連続ボギーでイーブンパー。15番、17番のパー5でバーディーを決め通算2アンダー14位だった。

「ショットが不安定だった。1番のトリプルボギーから、気持ちをうまく切り替えることができなかった」(松山)

 敗因は1番のトリプルボギーがすべてだが、闘う気持ちが萎えたら絶対に勝てない。前半崩れたスピースは14番から怒涛の1イーグル、3バーディーと勢いで勝利をもぎ取った。1番でつまずいても、残り17ホールを攻め続けオーバーパーを打たない強い気力が今の松山には必要といえる。

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