鈴木愛の連覇阻む 李知姫が"一方通行作戦"で賢く攻め勝利

鈴木愛の連覇阻む 李知姫が"一方通行作戦"で賢く攻め勝利

李知姫はドローからフェードに変更(C)日刊ゲンダイ

【日本女子プロ・コニカミノルタ杯 最終日】

 濃霧と雷雲接近のためスタートが4時間近くも遅れた最終日は、首位タイ発進の李知姫(38)が69で回り、通算5アンダーまで伸ばして今季初優勝(通算22勝目)だった。

 李はスイングをドローからフェードに変更していた。

「(スイング変更は)アイアンの飛距離が(ドローだと)合わなくて、ちゃんと当たったらすごく飛んじゃったり、当たらなくて飛ばなかったりの差がすごかった。フェードにしたらよくなった感じ」(李)

 ドローは目標より右に打ち出して落ち際で左へ、フェードは左に打ち出して落ち際で右へと、球筋がまったく違う。田原紘プロがこう解説する。

「私が聞いたところ、李は2、3年前からフェードボールに取り組んでいた。そのスイング改造が熟しての優勝ということでしょう。フェードヒッターだから、ドローヒッターだから優勝できるということはない。ただ李はダウンスイングからの切り返しのタイミングが一定しており、絶対に左に行かないという確信を持ってプレーしていた。表情に変化が見られず、自分のペースを崩さずに守っていた。アドレスはストレート系に近く、オープンではない。フェアウエーが狭く設定された会場は球筋が一方通行のほうが強く、コース攻略もシンプルになる。フェードに球筋を変えたことでショットに自信がつき、初めて日本女子プロタイトルを手にできたわけです」

 女子ツアーは生きのいい若手が次から次へと出現している。するとベテラン選手になると距離をもっと稼がないと太刀打ちできないと、フックボールで飛ばそうとする傾向がある。しかしフックボールはランが出て、距離が計算しづらい。

 大会連覇を狙った鈴木愛(23)は器用なタイプでドローもフェードも打ち分けができる。最終日は前半で3バーディーを奪い、一時、李に1打差まで迫ったが、後半3ボギーとこの日の貯金を全部吐き出してイーブンパー7位に沈んだ。フェアウエーキープ率は53.57%だった。

 勝った李のフェアウエーキープ率は64.28%。タフな会場では球筋を一本に絞って、フェアウエーをとらえないと勝てないことがよくわかる。

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