日本相撲協会が定めた暴力力士への処分基準 親方への基準も必要では?

日本相撲協会が定めた暴力力士への処分基準 親方への基準も必要では?

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 19日、東京・両国国技館で臨時理事会を開催した日本相撲協会。その中で力士の暴力に対する処分基準が定められたことが、各メディアによって大きく報じられている。

 報道によると、処分の基準となるのは暴力を振るった力士の番付。幕下以下は「出場停止、けん責など」、十両以上は「1場所の出場停止」と番付が高くなるほど処分は重くなり、最高位である横綱だと「引退勧告以上」の厳罰が下されることになるという。

ネット上を見てみると、賛否両論の様相を呈してもいる今回の一件。もちろん、人によって様々な考えがあることだろうが、個人的には明確な基準が決められたこと自体は評価していいのではと感じている。

 ただ、今回の一件に対しては、疑問に思うところもある。前述の通り力士の暴力に関しては基準が設けられているが、親方衆の暴力に関しては特に触れられてはいないことだ。「親方についての基準はないのか」、「力士は分かったけど親方は?」、「親方の暴力も基準を定めるべき」と、ネット上にも筆者と同じ意見を持つ人は少なくない。

 角界で“加害者”となるのが、現役力士だけとは限らない。過去を振り返ってみると、弟子をゴルフクラブで殴打した親方や、弟子の命を奪って刑事処罰を受けた親方もいる。これらはあくまで報道によって白日の下にさらされたケースであり、報じられていないケースも含めると相当な事例が存在していることは想像に難くない。

 この1年の加害者は全て力士であったため、もしかしたら力士への対応を優先したのかもしれない。しかし、角界全体で一丸となって暴力根絶に取り組みたいのならば、力士たちと同じように親方衆も襟を正す必要がある。「力士に厳しく、親方に甘く」では、さすがに示しがつかないだろう。

 厳格な基準は行き過ぎた指導を抑えるブレーキになり、預かる弟子たちへの説得力も増す。今回の対象は力士だけとなったが、今後は親方衆にも明確な基準が設けられることを期待したい。

文 / 柴田雅人

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