さらなる高み目指す川島永嗣「プレー先は欧州じゃなくてもいい」

さらなる高み目指す川島永嗣「プレー先は欧州じゃなくてもいい」

川島永嗣には日本代表復帰の可能性も(C)元川悦子

【代表欧州組 直撃行脚】(22)

 川島永嗣(ストラスブール・GK・36歳)

 ◇  ◇  ◇

 ロシアW杯直後の昨年8月、フランスで2クラブ目となるストラスブールに移籍した川島永嗣だが、今季は一度も公式戦に出ていない。現所属先との契約は1年。残された時間は少なく、今夏に再び新天地を目指す可能性が高い。果たして36歳の男は、どんな道を選ぶのだろうか――。

 3月31日のフランスリーグカップ決勝ギャンガン戦。ストラスブールはPK戦の末、14年ぶりに頂点に立った。が、川島はベンチ外。「チームの一員として優勝に関われたことは、欧州に来て一度もタイトルを取ったことのなかった自分に、大きな刺激を与えてくれた」と本人は前向きに語ってくれたが、複雑な思いがあったのも事実だろう。

「昨夏に移籍してきた頃は、チーム状態があまりよくなかった。でもその後、一気に調子が上向いた。ローリー監督もチームを変える必要が全くなくなりました」と本人の説明通り、今季、ストラスブールは31節終了時点でリーグ9位、カップ戦優勝と大健闘している。セルスとカマラという2人の若手GKも好調を維持。チャンスを見いだすのは容易ではない。

 今季、残り1カ月。契約延長は難しいと言わざるを得ない状況だ。日本人GKにして36歳という年齢も、欧州5大リーグで生き残るには、高いハードルとなっている。

「以前は欧州へのこだわりが非常に強かった。それで、2015年には、半年間の浪人生活も送りましたしね(苦笑い)。でも今は、すべてオープンに考えているし、ロシアの後も日本復帰を含めてさまざまな選択肢を考えました。自分には『思い描く高みにたどり着きたい』という信念がありますから。それが果たせるのなら、今後のプレー先は欧州じゃなくてもいい」

■日本代表復帰の可能性

 MF本田圭佑(メルボルン)が豪州、MF中島翔哉(アルドゥハイル)が中東へ赴いたが、日本人選手の移籍先は確かに多様化している。36歳の守護神も新しい大陸に赴く可能性は少なからずありそうだ。そこで再びコンスタントにプレーするようになれば、日本代表復帰も見えてくる。

 彼はロシアW杯の後も「代表に対する情熱は変わっていない」と何度も語っている。しかも、今は絶対的GKが不在なだけに、森保一監督も、実績ナンバーワン守護神を呼び戻す可能性もある。実際に準優勝に終わったアジア杯の時も「やはり川島永嗣が必要」という声がサッカー関係者の間でも上がった。彼の存在価値は十二分に高いのである。

「自分の経験を日本に還元したい」と意気込む男の今後の動向が、気になってしょうがない――。 =おわり

(元川悦子/サッカージャーナリスト)

関連記事(外部サイト)