W杯最終予選 豪州戦を前にFW杉本健勇が語った強い自信

W杯最終予選 豪州戦を前にFW杉本健勇が語った強い自信

リラックスした表情で練習メニューを消化した杉本(左はハリルホジッチ監督、右はFW大迫)/(C)Norio ROKUKAWA/Office La Strada

「2年間ずっとチェックし続けていた。非常に質が高く、体格もあり、進化している」。24日のメンバー発表会見でハリルホジッチ日本代表監督をしてこう言わしめたのが、187センチの長身を誇る杉本健勇(24=C大阪)だ。今季J1で14得点を挙げ、31日のロシアW杯最終予選オーストラリア戦(埼スタ)の隠し玉といわれる男は27日の合宿初日から合流(12選手が参加)。練習中に指揮官が杉本を呼び寄せ、マンツーマンでミーティングするなど期待の大きさを感じさせた。日本の新たな切り札に大一番への覚悟を聞いた。

「ホンマに生きるか死ぬか、天国か地獄か、そのくらいの勝負。コンビがどうとか言ってる暇はない。戦術を理解したり、どう守備をするかは大事だけど、試合に出るためにまずは頑張って、チャンスがあれば点を決めたい。高さの部分では(相手選手に)負ける気もしない。自分が一つのオプションになるのかなと思います」

 26日のJ1鹿島戦で苦杯を喫した後、杉本はW杯切符のかかる最終決戦へ気を引き締めながら、こう力強く話してくれた。

 宇佐美貴史(アウクスブルク)、柴崎岳(ヘタフェ)らと同じ92年生まれで10代の頃から潜在能力を高く評価されてきた。12年ロンドン五輪にも参戦したが、その後は足踏み状態が続いた。

 ハリルジャパンに呼ばれるのも15年5月の国内組候補合宿(千葉)以来。

 川崎所属の当時は試合に出たり出なかったりで「評価してくれるのはうれしいけど、僕はまだまだ全然。チームで試合に出ないと正直、話にならない」と伏し目がちに話すのが精いっぱいだった。

 そんな男が16年に古巣セレッソに復帰し、J2ながら14得点を挙げたことで飛躍のきっかけをつかんだ。

 そしてJ1復帰した今季、指揮官に就任した尹晶煥監督から「(昨季の)左サイドではなく真ん中で使いたい」とエース指名を受ける。「今年の目標は去年のゴール数(14点)以上。自分が良ければ代表の道も開けてくる」と本人も語っていたが、試合を重ねるごとに凄みを増し、早くも目標をクリア。FWとしての確固たる自信を手にしたのだ。

「代表でやれる自信? 自信がなかったら辞退した方がいいんじゃないですか。気を使ってる場合じゃないし、W杯に行けるか行けへんかっていう戦いなんで」と彼は堂々と言い切った。「2年前とは自覚が変わったのか」という問いにも「はい」と即答。野心がギラギラと漂っていた。

 オーストラリア戦で杉本が出るとしたら終盤だろう。日本リードならフィジカル勝負に出る相手を止める役割も担えるし、劣勢に立たされていればパワープレーの切り札としても使える。多彩な起用法が考えられるのだ。

「ウチの植田(直通=鹿島)も健勇との競り合いには相当苦戦していた。やっぱりすごい相手だと思った」と日本代表の最終ラインを担うであろうDF昌子源(鹿島)も能力に太鼓判を押す。日本の新たな救世主になるべき男の動向から目が離せない。

(取材・構成=サッカージャーナリスト・元川悦子)

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