状態の良い選手で豪州に勝利 本田と香川の処遇に今後注目

【W杯最終予選】オーストラリア戦で出番なしに終わった本田圭佑、香川真司の処遇注目

記事まとめ

  • ハリルホジッチ監督は「コンディションの良い選手」を選びオーストラリア戦に勝利した
  • 乾貴士、井手口陽介など、代表歴は少ないがストロングポイントを持った選手が活躍
  • オーストラリア戦で出番なしに終わった本田、香川の処遇をどうするのか注目されている

状態の良い選手で豪州に勝利 本田と香川の処遇に今後注目

状態の良い選手で豪州に勝利 本田と香川の処遇に今後注目

オーストラリア戦終了直後にヒソヒソ話し合う指揮官と本田(C)Norio ROKUKAWA/Office La Strada

コラム【ズバッと言わせてもらう!】

 W杯予選に求められること――。言うまでもない。「結果を出す(予選を突破する)」である。

 これまでハリルホジッチ監督については、日刊ゲンダイでいろいろと批判をさせてもらった。しかし「勝てばロシアW杯出場決定」の大一番でオーストラリア相手に2―0の勝利については「よく頑張ってくれた」と言いたいし、指揮官、コーチ、スタッフ、選手たちに素直な気持ちで「おめでとう」と伝えたい。

 オーストラリア戦の勝因は何か? 答えはいたってシンプルである。

 まずは90分間、フルに動ける「コンディションの良い選手」を選んだことだ。本来なら当たり前のことだが、これまではFW本田(パチューカ)やMF香川(ドルトムント)らの経験に頼り過ぎていた。加えて代表歴は少ないが、それぞれ際立ったストロングポイントを持った選手を思い切って起用したことである。

 攻撃的右サイドのポジションに「走力」自慢のFW浅野(シュツットガルト)を先発させた。先制ゴールの場面で相手DFの背後を突くスピードは、本当に見事だった。

 攻撃的左サイドのFW乾(エイバル)は、スペインでも十分に通用している「ドリブル突破」で相手選手を幻惑。日本の攻撃に彩りを添えた。

 MF井手口(G大阪)は「ボール奪取力」の高さを遺憾なく発揮。彼が中盤の底エリアで奮闘することでDF陣の負担を減らすことができ、これも完封勝利の大きな要因となった。

 井手口に関しては、ダメ押しとなったミドルシュートも見事だった。G大阪でも積極的にシュートを狙っているが、代表3試合目となったオーストラリア戦でズバリと決めてみせるあたり、なかなか“持っている選手”と感心させられた。

 オーストラリア戦の翌日(9月1日)、さいたま市でハリルホジッチ監督と日本サッカー協会の田嶋会長が会見を開いた。オーストラリア戦後に「プライベートで問題を抱えている。ここ(日本代表監督の座)に残らないかも知れないし、残るかも知れない」と進退に関わるようなコメントをしたこともあり、多くのメディア陣が集まったようだが、ハリルホジッチ監督は「自分から辞めるとは言わない。現時点でロシアW杯本大会では勝てないが、これから勝てるチームになるように全力を尽くしたい」と決意表明をしたと聞いた。

 個人的には、ロシアW杯で采配を振るのは「効率性」という意味でハリルホジッチ監督がいいと思う。今から指揮官を交代させ、新しい体制でチームづくりに精を出すよりも、今の体制でチームの精度を上げていく方が、現実的に「効率が良い」と思うからである。

 6大会連続W杯出場を決めたハリルホジッチ監督が、オーストラリア戦で出番なしに終わった本田、香川の二枚看板の処遇をどうするのか、指揮官のお手並みをじっくり拝見しよう。

(釜本邦茂/日本サッカー協会顧問)

関連記事(外部サイト)