大型守護神シュミット・ダニエル 独代表ノイアーのように「頼られるセーブ」を【森保J再出発 欧州組たちの現在地】

大型守護神シュミット・ダニエル 独代表ノイアーのように「頼られるセーブ」を【森保J再出発 欧州組たちの現在地】

シュミット・ダニエルはメキシコ代表戦に先発した(提供JFA)

【森保J再出発 欧州組たちの現在地】

 シュミット・ダニエル(シントトロイデン・GK・28歳) 

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「(代表正GK争いに勝つには)結果を出し続けること。チームの勝利に貢献することが一番」。長身GKのシュミット・ダニエルは、18日早朝キックオフのメキシコ戦前に意気込んだが、結果は0―2の敗戦。再出発を強いられた形だ。

「シュミットは足元を特徴としてプレーできる選手。10月のコートジボワール戦で勝利と無失点に貢献していたので、メキシコ戦でもう1回使おうと判断しました」

 森保一監督が説明した通り、シュミットの足元の技術は折り紙つきだ。 

 というのも、彼は生粋の守護神ではなく、中学3年まではボランチ。東北学院高校時代にGKへ転向し、約2メートルの長身を生かしてセービングなどを本格的に磨き始めた。

 中央大を経て2014年に仙台入りしたものの、すぐさまJ2熊本へレンタル移籍。15年も熊本で過ごし、16年はJ2松本へ。

 そこで出会ったのが反町康治監督(現JFA技術委員長)だ。「ダンは足元がうまい」と高評価した指揮官はすぐさまレギュラーに指名。ここでの活躍が認められ、ハリルホジッチ元監督時代の日本代表GK合宿に初招集され、日の丸を背負うきっかけを得た。

 17年の仙台復帰後はコンスタントに活躍。森保日本発足後は代表の常連となり、19年7月にはベルギー移籍を決断した。

「シンプルにGKとしてレベルアップできるチャンス。一番重要な仕事で課題でもあるセービングに磨きをかけたい」と思い切って異国へ赴いた。

 昨季は序盤から定位置をつかみ、順調なスタートを切ったが、年明けに負傷。復帰に半年を要した。新型コロナ禍で国内リーグが打ち切りになったのは幸いだったが、今季は先発入りできず、10月の代表活動時点ではクラブでの出場はゼロ。試合勘が不安視された。

 それでもコートジボワール戦での活躍が認められ、クラブで定位置を奪回。満を持して11月の代表戦に挑んだはずだったが、メキシコ代表のエースFWヒメネスらの決定力に沈む形になった。

「ノイアー(バイエルン=ドイツ代表)のクラスになるとチームに頼られるセーブを見せている。『ここは止めてほしい』という場面を防げるGKにならないとダメだと思います」

 メキシコ戦の2失点はいい教訓。日本人規格をはるかに超えた大型守護神は自らを鼓舞し、成長を続けていく。

▽1992年2月3日生まれ。米国イリノイ州で米国人の父と日本人の母との間に生まれ、2歳で仙台市に移った。東北学院高入学後にMFからGKに転向。中央大を経て2014年にJ仙台入り。熊本―松本―仙台から19年7月にベルギー1部シントトロイデンに移籍。18年11月に日本代表デビュー。代表出場7試合。197センチ・88キロ。

(元川悦子/サッカージャーナリスト)

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