V・ファーレン長崎の「観客数水増し発表」が発覚した理由

サッカーのJリーグでJ2に所属するV・ファーレン長崎が、2015年から今季序盤までのホーム開催試合で、スタジアム入場者数を約2万4000人あまり水増しして発表していたことが発覚した。Jリーグの村井満チェアマンは、けん責と制裁金300万円を科す処分を発表。通販大手のジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)創業者で、4月に同クラブの社長に就任した高田明氏は、「襟を正していく」と再発防止を誓うコメントを残した。


「これでJリーグの全チームに対して、観客数の水増し発表があるかどうか調べろという流れになりつつあります。実際にJリーグのチームは『これだけ観客数が集まります』と営業活動をしてスポンサー集めをしています。1000人でも現実とずれていれば、それは大問題です。真面目に観客数をアナウンスしているチームにとっては迷惑な事態になりそうです」(スポーツ紙記者)


V・ファーレン長崎は、2月に1月期決算で累積赤字が約3億円に膨らむ見込みであることなどを発表している。そのため、今季開幕後の4月に池ノ上俊一社長が辞任し、荒木健治会長ら取締役3人も退任。新社長に就任した高田氏が、クラブを子会社にすることでの経営再建に乗り出していた。その高田社長の指摘で水増しが判明したとあって、世間的な注目を集めている。


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赤字経営問題から救世主になった高田社長

「高田社長が4月下旬にJリーグからの依頼を受け、J2に昇格した2013年からの入場者の数について経営陣や管理担当に聞き取り調査してみたら、『カウントを間違った』と説明されたと報道がありました。運営者の人数も観客数に入れていたり、チケットを企業や団体が組織買いしていて見に来ていない“購入者”をカウントしていたことによる誤差もあるようです」(同・記者)


高田社長は今後の対策について、入場者数確認の徹底とチェック体制の確立を挙げている。


「入場者数をカウントして上がってくる数字が正確かどうか、試合ごとに観客席を撮影した写真と照らし合わせるなどして“監査”を入れないと、もはや現場の数字だけでは信憑性がないでしょう。確認するシステムの確立が急務だと思います」(同・記者)


V・ファーレン長崎は、2017年1月期に約1億2000万円もの大幅な赤字を計上したことを契機に、資金不足が表面化して経営問題に発展した。このピンチを救済したのが高田氏だった。


「高田社長はチームにとっての救世主です。本人は信頼を裏切られた気持ちでしょう。地元愛が強いファンがたくさんいるチームだけに、いかに広告費対策だからといって観客数を水増しするのは許されない。チームが強くてクリーンであることを願います」(ファン)


前体制の“膿”を吐き出している最中の高田社長。まだまだ苦難の道は続くかもしれない。


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(C)Alexey Lesik / Shutterstock

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