ドローにショック?!豪州メディアが分析。「日本の戦術変更に戸惑った」

ドローにショック?!豪州メディアが分析。「日本の戦術変更に戸惑った」

開始早々、原口の3戦連続ゴールで先制したハリルジャパン(写真:ロイター/アフロ)

 ロシアワールドカップのアジア最終予選のオーストラリア対日本戦は11日、メルボルンで行われたが、1−1のドローに終わった。ハリルホジッチ監督が「勝てた試合だった」と悔しがったゲームだが、有利であるはずのホームで引き分けに終わったオーストラリアにとっても望まない引き分けで、地元メディアも、一斉に「なぜ引き分けに終わったか」の原因、“犯人探し”をメーンに報じた。

 FOXスポーツオーストラリアの電子版も、このゲームについての分析を詳細に伝えた。

 前半5分に日本の原口に先制を許したオーストラリアは、日本の戦術が、これまでと違うことに戸惑っていた。相手にあえてポゼッションさせるという、日本のこれまでの特徴になかったことと戦わなければいけなかったという。

 2006年のドイツワールドカップで日本代表と対戦、現在ブリスベン・ロアーFCの監督であるジョン・アロイージの試合を見た分析を掲載。アロイージは、「ショックを受けた。日本がこれほど相手にポゼッションさせるのは見たことがない。彼らがこれをしたかったのかどうかは分からないが、うまくやっていたように思う。我々のサッカーも、以前はロングボールで、それが強みだったが、いまは大きく変わり、それがボールを支配したことにもつながっているのだが」という見方をしていた。

 同電子版は、オーストラリアは後半に入って、ベストプレーヤーのブラッド・スミスらが頑張り、ようやく上向いてきたと続けた。

 この試合のキープレーヤーとして、後半29分に酒井からのクロスにノーマークでヘッドを合わせた小林のシュートをセーブして止めたキーパーのマット・ライアンを挙げた。ライアンは、サウジアラビア戦でも好セーブを見せており、それに続く大きなセーブだったという。
 ライアンは、「少し幸運でもあった。(シュートは)ループのゆっくりしたものであり、少し時間があったのでたどり着けた。それが僕の長所でもある」と取材に答えている。

 また、シドニーモーニングヘラルド紙は、オーストラリア代表を率いるアンジェ・ポステコグルー監督が、引き分けで勝ち点「1」に終わった結果に不満だった様子を伝えている。

 同電子版は、この記事に「ポステコグルー(監督)は45分間の無駄と、早い時間のゴールに抵抗できなかったことを残念に思っている」という見出しを取った。

 ポステコグルー監督は、引き分けに終わった理由として、 サイドの動きが活発でなかったこと、2人のセントラルストライカーがスペースを作り出せなかったことなどを指摘したという。
  

 同紙によると、同監督は、「私たちは前半はとても悪い状態で、ボロボロのスタートを切ってしまい、許すべきでない悪い得点を与えてしまった。スペースを狭くしてしまい、動きが十分ではなかった。45分間を無駄にしてしまった。試合開始直後に、あっさりとゴールを許してしまった。自分たちがもっと動いていくことで、もっとスペースを作ることができたはずだ。45分を無駄にしてしまったのだから、後半はリアクションしなければいけなかった」と、前半5分にあっさりとゴールを許したことと、活動量の少なさからスペースを作り切れなかったことを嘆いたようだ。

  同監督は「より早くボールを動かすこと、日本のディフェンスのパターンを考えることばかりに囚われないようにして欲しかった」と述べている。

 ただ同点に追いついた後半戦は、「キャプテンのミル・ジェディナクが強いメンタリティーで、チームをゲームに戻す仕事をした」と表現。PKを冷静に成功させた長い髭がトレードマークのジェディナクを評価。

 同監督は、「前半は不活発だった。最初に悪いゴールを与えてしまったことも原因だと思う。そういうことをやってしまえば、自分で自分を苦しめることになる」とも話したそうだ。

 メルボルンの地元紙ヘラルドサンでは、「この日の先発FWにアポストロス・ギアンヌらを選んだのは、開始早々から攻撃的で勢いをつけるためだったのに、それが起こらなかった」と、選手起用について批判的に伝えている。同紙によると、ポステコグルー監督は、「パフォーマンスからは、前半の戦いは受け入れられるものではない」と話したという。

またESPNも、この試合に触れ、「日本の息つまるようなディフェンスが予想外だった」と、ドローに持ち込んだ日本のディフェンスを意外だったと評価。浦和でのプレー経験のあるマシュー・スピラノビッチが、試合後、「彼らは得点したあと、ハッピーで10人がボールのうしろにいた。過去の日本や選手からは、正直にこういうことを予測していなかった。本田や香川やミッドフィールドの他の選手が引いてボールの後ろでプレーすることは好まないと思っていたから」と、コメントしたことが掲載されている。

 勝ち点「1」に終わったが、オーストラリアに一泡を吹かせショックを与えたのは、次のホームでのオースラリア戦に向けて大きなプラス材料かもしれない。サウジアラビアがUAEに2−0で快勝したことで日本はグループBで3位となった。いずれにしろ、今年最後のアジア最終予選のゲームとなる11月15日のホームでのサウジアラビア戦が、最大の焦点となりそうだ。