本田圭佑がメキシコで狙う「一発逆転」と計算ずくビジネス

本田圭佑がパチューカに移籍 落ち目の印象が強い本田に『一発逆転』の可能性も

記事まとめ

  • サッカー日本代表・本田圭佑は、メキシコ・リーガMX・パチューカに移籍した
  • 本田移籍は『意外』とみられたが、出場機会は増え、ビジネス的に計算ずくとみられる
  • パチューカはクラブW杯に出場決定、落ち目の印象が強い本田に『一発逆転』の可能性も

本田圭佑がメキシコで狙う「一発逆転」と計算ずくビジネス

本田圭佑がメキシコで狙う「一発逆転」と計算ずくビジネス

“客寄せパンダ”に甘んじるつもりはない(写真:AFP=時事)

 そもそもファンはどうやって試合を見ればいいのか。サッカー日本代表・本田圭佑(31)が移籍したパチューカの所属するメキシコ・リーガMX。日本で試合を中継する放送局は今のところ存在しない。

 それでも移籍は意外なことに日本の放送業界に好意的に受け止められている。

「真っ先に放映権獲得に動くとみられているのがCS放送の『スカパー!』です。これまで10年間、Jリーグ全戦生中継を行なってきましたが、今年2月から英国に本拠を置く映像配信サービスDAZNに奪われ、契約者数も減少。DAZNは来シーズン以降の欧州チャンピオンズリーグなどの独占放映権も押さえていて、新たな“目玉商品”を探すスカパーにとって今回の移籍は渡りに船」(大手広告代理店関係者)

 パチューカが12月にUAEで開かれるFIFAクラブW杯への出場を決めていることも、「同大会の放映権を持ちながら、今年は海外開催になってしまって盛り上がらないと懸念する日テレにとって非常にありがたい話」(同前)になる。

 セリエAの名門・ACミランからの移籍はいかにも“都落ち”に見えるが、出場機会は増える。画面に映るなら日本企業のスポンサー契約も期待できる。だからこそ、クラブも約400万ドル(約4億5000万円)といわれる異例の金額を用意したと考えられる。「意外」という第一印象を与えた移籍は、ビジネス的に見れば計算ずくなのだ。

 ただ、「本田は“客寄せパンダ”に甘んじるつもりはないでしょう」とあるサッカージャーナリストはいう。

「クラブW杯では、これまで本田が繰り返し『憧れのチーム』と語ってきたレアル・マドリードとの対戦がある。その一戦でゴールを決めれば、落ち目の印象が強い本田の“価値”は大きく上がる。ACミランのままでは12月のクラブW杯には出られないし、そもそもチームで出場機会がないからレアルとの対戦があっても意味がない」

 中田英寿のセリエAデビュー戦の対ユヴェントス戦2ゴール、中村俊輔のチャンピオンズリーグでの対マンチェスターU戦のFKなど、ビッグクラブ相手の「伝説のゴール」はメディアで繰り返し紹介され、選手としての価値をさらに上げる。いま、そうしたゴールを狙う上では“ミランよりパチューカ”なのである。

「本田は、星稜高校の先輩・馳浩(前文科相)から“政治家になってほしい”といわれたこともあり、引退後のビジネス界、政界への興味があるとされてきた。今年のクラブW杯でレアル相手に鮮烈なゴールを決め、来年のW杯を花道に現役を退けば、引退後の選択肢は大きく広がるはず」(同前)

 昨年11月のW杯予選で先発落ちして以降、落ち目の印象が強い本田だが、今回の移籍は「一発逆転のワンチャンス」に懸ける大勝負なのである。

※週刊ポスト2017年8月4日号

関連記事(外部サイト)