【土屋雅史氏のJ2展望】注目の上位決戦はC大阪優位と予想 17位熊本は“新加入”菅沼の奮闘に期待

【土屋雅史氏のJ2展望】注目の上位決戦はC大阪優位と予想 17位熊本は“新加入”菅沼の奮闘に期待

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 ここにきてリーグ戦は怒涛の4連勝。2位の松本を勝ち点1差で追走し、J1自動昇格を明確な射程圏内に捉えているC大阪。このリーグ戦の好調を最後方から支えているのが、チーム在籍12年目となるセンターバックの藤本康太です。

 今シーズンはキャンプ中の負傷で少し出遅れてしまい、序盤戦で出場機会はなし。6月以降は途中出場こそあったものの、なかなかスタメン争いに食い込むことはできず、我慢の日々が続きます。そんな藤本に転機が訪れたのは、リーグ戦の中断期間に組み込まれた天皇杯。今シーズン初のスタメンとなった1回戦のアルヴェリオ高松戦で10−0の大勝ながら完封勝利に貢献すると、その6日後に行われた2回戦の京都戦においても、延長までもつれ込む展開の中で120分間フル出場を果たし、チームも粘り強く3回戦に進出。すると大熊清監督は、中断明けのリーグ初戦となった第31節の長崎戦で藤本を継続してスタメン起用。京都戦同様に田中裕介と山下達也を左右に従え、ここでも無失点での勝利を収めると、第32節の北九州戦、第33節の徳島戦も先発フル出場を果たして連続完封。天皇杯3回戦で鳥栖に敗れたゲームはベンチ外だったこともあり、藤本がスタートからピッチに立った公式戦は現在5連勝中と、ここにきて欠かせないディフェンスリーダーの地位を確立しつつあるわけです。

 2005年に高卒ルーキーとしてC大阪に加わった藤本は、そのルーキーイヤーの終盤に出場機会をつかみ、おそらくはクラブ史上最もJ1優勝に近付いたであろう、12月3日の“長居の悲劇”をピッチで体験した一人でもありますが、その時の指揮官が今回対戦する清水の小林伸二監督であり、舞台も同じヤンマースタジアム長居。そのゲームに出ていた選手の中で、今もピンクのユニフォームを着ているのは藤本だけで、このタイミングでスタメンに定着した彼が清水との対戦を迎えるというのも、不思議な因縁があるような気がします。6ポイント差で迎える3位と5位の上位決戦は激闘必至。ただ、今回は双方の現状を考えても、ホーム勝利の「1」で勝負したいと思います!

 第33節終了時点で9勝8分16敗の17位。現在は7試合未勝利とやや苦しい時期が続いている熊本。週2試合ペースが続いていた8月中旬から9月中旬には、悪夢のリーグ戦5連敗を喫したものの、ようやく週1試合ペースのサイクルに戻ったここ2試合のリーグ戦では、ともにスコアレスドローながら勝ち点1ずつを積み上げており、確実にチーム状況は上向きつつあるようです。そんなチームを献身的なプレーで牽引しているのが、この夏にチームへと加わった菅沼実。8月25日の札幌戦で熊本デビューを飾ると、次戦の愛媛戦では早くもゴールを記録。以降も「前半から僕はガンガンいくタイプですし、ペース配分もそんなに考えていないので」と言い切るアグレッシブさで攻守にハードワークを続け、直近の岡山戦と山形戦でも勝ち点1の獲得にしっかり貢献してみせました。

 中学年代から6年間を過ごした柏でプロデビューを飾った菅沼は、2006年に期限付き移籍で加わった愛媛でシーズン11ゴールと大ブレイク。石ア信弘監督政権下の柏でも主力として活躍しましたが、自ら「すごく充実していたし、サッカーをいろいろと考えるきっかけになった」と話す磐田時代と鳥栖時代にはなかなか出場機会を得ることができず、今シーズンは所属チームのない状態が続いていた中で、前述したように8月から熊本へ加入しました。「本当に日に日にというか、1試合1試合コンディションは上がっていますし、できることがどんどん増えてきて向上している」と岡山戦後に語るなど、確実に手応えをつかんでいる様子がうかがえます。元々、その献身的なプレースタイルから、在籍したどのクラブでもサポーターに愛されてきた菅沼。「いろいろなところから『また見にきます』とか『試合に出ている姿が見られてすごく嬉しいです』とか、ファンレターをいただけるのも嬉しいんですけど、僕自身はもう戻るだけじゃなくて、結果を出して、数字を出して、もう1回Jリーグの舞台で上がっていくというのが目標であり夢なので、今は熊本で1試合1試合結果を出したいですね」と決意も新たに。

 今節の熊本が対戦するのは、こちらもここ6試合未勝利で昇格プレーオフ圏内が遠のきつつある10位の山口ですが、ここは昨シーズンの山口が2戦2勝だった下関開催というデータは見なかったことにして(笑)、菅沼の奮闘で熊本が勝ち点を持ち帰る「0」という予想を立てました。

予想難易度が高いとされるJ2は、toto当せんのカギを握る重要な要素の一つ。国内サッカー事情に精通した土屋雅史氏がJ2を徹底解剖する! サッカーくじtoto予想サイト『totoONE(http://www.totoone.jp/top/)』にて、『今週のJ2(http://www.totoone.jp/j2/)』が好評連載中。
※本文中の「1」はホームチーム勝利、「0」は引き分け、「2」はアウェーチーム勝利。

■明治安田生命J2リーグ第34節
2016年10月2日(日)14時キックオフ
セレッソ大阪vs清水エスパルス(ヤンマースタジアム長居)

■明治安田生命J2リーグ第33節
2016年10月2日(日)14時キックオフ
レノファ山口FCvsロアッソ熊本(下関市営下関陸上競技場)

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