優勝候補を相手に奮戦したFW岩崎悠人、グループ突破へ「前線は自分が引っ張る」

優勝候補を相手に奮戦したFW岩崎悠人、グループ突破へ「前線は自分が引っ張る」

小川の負傷交代をカバーしようと広範囲を動き回り、攻守にわたり貢献した [写真]=佐藤博之

 この試合に勝てば、グループステージ突破が決まる――。その気負いが力みにつながった。24日に行われたFIFA U−20ワールドカップ韓国2017・グループステージ第2節で、日本はウルグアイに0−2で敗戦。FW岩崎悠人(京都サンガF.C.)は、「『何かしてやろう』という思いが、個人個人で強かった」と試合を振り返った。

「もう少し、個人だけではなく、グループで何かをしようという意図があれば、何か起こったんじゃないか。やっぱり世界大会ということもあるし、今日勝てれば予選突破につながるという思いもあったと思います。みんな、いつもとはちょっと違う感じで、感情のコントロールがなかなかできていなかった」

 世界舞台での戦いはメンバーの大半が初めて。気合が入りすぎてしまったとしても無理はない。エースの負傷も影響した。前半16分、着地の際に左ひざを負傷したFW小川航基(ジュビロ磐田)がプレー続行不可能に。岩崎が「『自分がやってやる』という個々の思いが、また強くなってしまった」と語るように、得点源であった小川を失い、チームは少なからず動揺したはずだ。

 特に岩崎にかかる負荷は大きかった。ターゲットマンとなる小川がいなくなったことで、空中戦の攻防が増えたし、精神的にも「自分が決めなければ」という責任感が生まれたことだろう。エース不在をカバーしようと奮戦したが、67分にFW久保建英(FC東京U−18)のスルーパスに抜け出して放ったシュートは、GKの正面を突いた。

 それでも泥臭く、がむしゃらにゴールを狙い続けた。終盤になっても衰えぬスタミナとそのスピードには記者席から感嘆の声が聞こえるほど。本人は「いやあ、スピードはなかなか厳しかったです。体の向きや、タイミングを細かくずらすこと。もう少し工夫をしながらプレーできれば、もっと背後に抜けられた場面もあった」と納得のいかない表情を浮かべたが、ウルグアイ相手に勝るとも劣らないスピードを披露した。

 中2日で迎えるグループステージ最終節のイタリア戦。堅守を誇る相手にゴールを奪うのは容易ではない。ウルグアイ戦での反省を踏まえ、「(次の試合は)前線のコンビネーションが鍵になってくる」と組織的な攻撃で崩していきたいところ。とは言え、もし小川が出場できないとなると、岩崎にかかる期待は自然と高まるだろう。彼自身、「前線は自分が引っ張るという思いでプレーしたい」と気丈に話していたが、余計なプレッシャーを背負いこむ必要はない。豊富な運動量と献身性はチームを助け、何度も裏へ抜け出す動きは前線に活力を与える。グループステージ突破に向けて、いつも通りアグレッシブにゴールを狙うだけだ。

取材・文=高尾太恵子

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