バルセロナのルイス・エンリケ監督、誇り高き遺産を残し退団へ

バルセロナのルイス・エンリケ監督、誇り高き遺産を残し退団へ

9個目のタイトルを置き土産にバルセロナを退団するルイス・エンリケ監督 [写真]=Getty Images

 今シーズンでバルセロナを退団予定のルイス・エンリケ監督と前監督のジョゼップ・グアルディオラ監督との比較をイギリスメディア『スカイスポーツ』が28日報じた。

 エンリケ監督は今シーズン、リーグ、チャンピオンズリーグでは栄光を掴めなかったが、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシらのゴールでコパ・デル・レイ決勝をアラベスに勝利し、優勝した。そして3年間で9個目のトロフィーを獲得した。

 「ペップ(グアルディオラ監督の愛称)のしたことは試合の流れ、チームの流れ、歴史を変えたことだ。クラブの非常に悪い状態を変えた。彼が、エンリケ監督が成功するための基盤を作ったんだ」と、スカイスポーツのスペイン担当は両監督について語った。

 過去の監督、例えばライカールト監督、グアルディオラ監督らは、サッカーは“ミッドフィールダーの試合”ということをバルセロナの伝統にした。しかし、エンリケ監督は、グアルディオラ監督らの基盤を使ってバルセロナを別の次元に持っていったのだ。というのも、エンリケ監督はリヴァプールから入団したウルグアイ代表FWルイス・スアレスを、攻撃的MFから徐々に3枚のFWの一角にコンバードしたのだ。それはバルセロナのスタイルでもあり真髄の“ミッドフィルダーの試合”と相反することでもあった。

 しかし、このスタイルの変化(スアレスのコンバード)は大きな成功をもたらした。メッシ、スアレス、ネイマールは、エンリケ監督の最初のシーズンより多くのの勝利を挙げ、大量得点を決めた。グアルディオラ監督はこれまで最高のチームをつくったかもしれないが、ルイス・エンリケのMSNよりも優れた打撃力はなかった。

 また、グアルディオラ監督とエンリケ監督の比較としてこんなこともあげられる。エンリケ監督の支持者たちは先週末のエイバル戦では「永遠に我々の一員」という巨大なバナーで彼に感謝の意を表した。しかし、グアルディオラ監督は同じようなバナーを見たことはなかった。

 エンリケ監督がグアルディオラ監督と同じように賞賛されることは決してないのだろうか。数字を見てみると、エンリケ監督は181試合で138勝し、全体的な勝率は76.2%で実際にグアルディオラ監督より優れているのだ。今シーズン優勝できなかったとはいえ、バルセロナはリーグ戦をレアル・マドリーに3ポイント差をつけられただけだった。そして彼らのチャンピオンズリーグで逆転劇は、スポーツの歴史の中で最も大きな事件の1つにもなったのだ。

 土曜日のアラベスの勝利は、エンリケ監督にとって最後の瞬間であった。そして、エンリケ監督はカンプ・ノウで誇り高き遺産を残したようだ。

関連記事(外部サイト)