【ライターコラムfrom柏】優勝への“ラストピース”…キム・ボギョン加入で期待される競争意識と化学反応

【ライターコラムfrom柏】優勝への“ラストピース”…キム・ボギョン加入で期待される競争意識と化学反応

Jリーグでも抜群の実績を誇るキム・ボギョン [写真]=Getty Images

 6月22日、キム・ボギョンの移籍加入のニュースが公式に発表された。

 現時点で、柏の攻撃陣はすでに豊富な陣容が揃っている。現在スタメンに名を連ねるのはクリスティアーノ、中川寛斗、伊東純也、武富孝介の4選手。サブには大津祐樹、ディエゴ・オリヴェイラ、ハモン・ロペス。ここにキム・ボギョンが加わることになるのだ。

 キム・ボギョンはどのポジションを務めるのか。合流前の現時点では憶測の域を出ないが、4−2−3−1のシステムをメインに戦う柏にあって、おそらく2列目の“3枚”のいずれかだろう。となると、この韓国代表選手とポジションを争うのは武富、中川、伊東、大津となる。

「ボギョンは大分トリニータ時代から対戦していますが、クオリティの高い選手というのは分かっていますし、韓国で首位の全北現代でもスタメンで出ていて、去年はACLやクラブワールドカップでも活躍した。その選手が入ることでチームのプレーの質も上がる。ハジ(細貝萌)の時もそうでしたが、みんながまたトレーニングの中から競争して、一人ひとりのクオリティが上がっていけば、チームが掲げる目標に近づけるので、能力の高い選手が入ってくることは良いことだと思う」(大谷秀和)

 チーム力の向上にレベルの高いポジション争いは必要不可欠。前述の大谷の言葉にもあるように、細貝の加入は春先に低迷していたチームにポジティブな空気をもたらし、そのうえでボランチのポジション争いを活性化させた。昨季はケガによる欠場の多かった大谷が今季のリーグ戦では全試合に出場していることや、若い手塚康平の台頭は細貝の加入と無関係ではないだろう。

 また、武富と中川は、今季すでにJ1でキャリアハイのゴール数を更新しているが、2人とも“ゴール”という結果を強く意識した理由については「ハモンが入ってきたので、目に見えた結果を残さなければすぐに替えられてしまう」と、新加入選手の存在が影響していることを明言している。

 同様に、今回のキム・ボギョンの加入は早くも攻撃陣たちの競争意識に火を放つ。伊東は「ポジションを渡すつもりはないですけどね」と笑顔を見せながらも、「競争に勝つ」とでもいうかのような強気の言葉を述べた。

「チームの持つピースが増えるのはいいこと。シモさん(下平隆宏監督)も試合展開で選手を選びやすいと思いますし、出る選手も変わってくると思います。そこで選手は刺激し合ってやっていく。この前の北海道コンサドーレ札幌戦でもディエゴが途中から出て仕事をしてくれました。そういう勝ち方ができるのが強いチーム。キム・ボギョンが入ってきても同じように競争していきたい」

 中川もそう言い、競争が生むチーム力の向上だけでなく、「僕が一緒にプレーすることで、どんな変化が生まれるのか、それがすごく楽しみ」と付け加え、新加入選手との“化学反応”をも見据える。

 キム・ボギョンの合流は間近に迫っている。彼の加入がチーム力のさらなる向上と、現有戦力との“化学反応”を生み出せば、柏は上方修正したばかりの『優勝』という目標へ大きく前進する。

文=鈴木潤

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