【ライターコラムfrom水戸】リーグ後半戦、「パートナー」と心を一つに、さらなる高みを目指す!

【ライターコラムfrom水戸】リーグ後半戦、「パートナー」と心を一つに、さらなる高みを目指す!

水戸は今シーズン、営業部スタッフが選手たちに一緒に戦う仲間の思いを伝える場を設けている [写真]=J.LEAGUE PHOTOS

「あの話はすごく面白かったね」

 西村卓朗強化部長は笑みを見せながら、そう振り返った。

 あるオフ明けのトレーニング前、ミーティングルームで座る選手たちの前には営業部の渡邉欽也さんが立っていた。そして、選手たちに向け、紙芝居形式でプレゼンを行った。

 話の内容は5月3日に行われた第11節モンテディオ山形戦を仕事とは関係なく、家族で観光を交えながら試合を観戦した際のエピソードであった。水戸からの道中で食べたものや寄った場所を写真で見せ、さらにそこでいくらお金がかかったかも詳細に説明した。そして、試合の感想を述べ、1つの試合を見るためにこれだけたくさんの楽しみがあるということを選手たちに伝えたのであった。

 それは熱心なサポーターにとっての日常だと思われるが、なかなか選手たちは知ることができない。それだけに、渡邉さんが自らの体験談として伝えた内容は選手たちの心に響いたようだ。「選手たちはすごく興味を持って話を聞いていました」(西村強化部長)。

 その一度だけではない。今シーズン、ホームゲームが開催される週のオフ明けの練習前に営業部のスタッフが選手たちに向けて、話をするという新たな取り組みが継続的に行われている。前述の渡邉さんの話は例外だったようで、本来はその節の「サンクスマッチ」を開催する企業の紹介や水戸ホーリーホックに対する思いを営業スタッフが代弁して選手たちに伝えることを趣旨としている。

 水戸は今季から支援してくれる企業を「スポンサー」ではなく、「パートナー」と呼ぶことにしている。そこには、選手、サポーターだけでなく、支援してくれる企業もチームと一緒に戦っているという意志が込められている。前述の取り組みは、一緒に戦う仲間の思いを伝える場であるのだ。応援してくれていることは知っている。しかし、その中に込められた思いはなかなか伝わりきらないもの。それを選手たちが理解することは、地域に密着したクラブでプレーするにおいて、非常に重要なことと言えるだろう。

 リーグ前半戦、水戸は13試合負けなしのクラブ記録を樹立し、さらに17年ぶりの5連勝を達成した。過去最高の前半戦を過ごしたと言っても過言ではないが、それは選手たちの力だけで手にしたものではない。ホーリーホックを後押しするすべての力が一つとなったゆえの結果である。それを忘れてはいけない。

 ただ、まだ何も成し遂げたわけではない。ここからはじまるリーグ後半戦、一緒に戦う多くの仲間とともにさらなる高みを目指していく。

文=佐藤拓也

関連記事(外部サイト)