【東京五輪・2020への予習ノート 】高2で天皇杯ベンチ入り…U−17守備の要・小林友希が見せる確かな前進/第7回

【東京五輪・2020への予習ノート 】高2で天皇杯ベンチ入り…U−17守備の要・小林友希が見せる確かな前進/第7回

U−17日本代表の守備の要・小林友希 [写真]=川端暁彦

 ヴィッセル神戸U−18所属のU−17日本代表DF小林友希は元より“上手い”センターバックである。左利きのメリットを活かす方法をよく知っていて、横に動かし、縦に入れて、裏も狙える長短のパスに加え、自分でボールを持ち出していく力もある。中学生で初めて日の丸を付けたときから、代表のスタッフは「左利きの岩波拓也になれる」と評していた。本人もまた、神戸のアカデミーで育った偉大な大先輩のプレーは意識して参考にしていると目を輝かせながら語っていたのをよくおぼえている。

 小林はその岩波“先輩”と、今季から競争していくステージに入りつつある。今年6月から昨年に続いてU−18チーム登録のままトップチームにも出場可能となる2種登録を行うと、天皇杯2回戦で早速ベンチ入り。7月12日に行われたツエーゲン金沢との3回戦にも引き続きベンチに入った。高校2年生でのベンチ入りはクラブ首脳部からの期待の表れに他ならない。

 本人にとってもこの経験は強烈な刺激となっている。「初めてトレーニングに入ったときは本当に何もできなくて悔しかった」と言うが、「でも、いまは(トップのスピード感に対応するために)より考えてサッカーをできるようになってきている」と成長の手応えを感じるまでになってきた。

 まだトップチームでの出場機会はないものの、小林は「ミーティングに出るだけで、戦術的な部分で本当に勉強になる」と言う。しっかり相手チーム対策を練り、戦術的な準備を整えるネルシーニョ監督だけに、戦術面でも「吸収できることがたくさんある」わけだ。そして岩波はもちろん、渡部博文、北本久仁衛、伊野波雅彦といった百戦錬磨の“先輩たち”から得るものは数多い。

「ユースでのやり方とは(センターバックとしての)やり方を変えないといけないと思わされた。(DFとMFの)ブロック間に入ってきたボールは全部つぶすつもりでやらないといけないと思うようになったし、競り合いの部分でもただ跳ね返すだけではないプレーを意識している」(小林)

 フィジカル面での不足もあらためて意識するようになっており、「自分で足りないところを補強するトレーニングもしているし、食事や睡眠をもっと意識高くやっていこうと思うようになっている」と変化を語る。それはもちろん、今年10月に行われるU−17ワールドカップで「世界の選手と戦うため」に意識していることでもある。

「強い相手に勝っていくためには、苦しい時間帯にセンターバックがしっかり弾き返していくことができるかどうか」(小林)

 かつては上手くはあるものの、ひ弱さを感じることもある選手だった。だが、7月の国際ユースIN新潟では、優勝候補と目されるU−17メキシコ代表を向こうに回しても“球際バトル”でよく戦い、スキを作らない守りを見せて、“神戸っぽさ”を色濃く感じさせてくれた。身長もまた少し伸びて、長身ぞろいの神戸守備陣に入っても違和感のないサイズ感を手にしつつある。この成長速度でいけば、トップチームのピッチに立つ日もそう遠くはないだろう。そして来たる世界大会でも、神戸仕込みの熱いディフェンスを見せてくれるに違いない。

文=川端暁彦

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