【鹿島vs甲府プレビュー】2位と好位置につける昨季王者の鹿島…甲府の守備陣は18試合で19失点とJ1屈指の堅さ

【鹿島vs甲府プレビュー】2位と好位置につける昨季王者の鹿島…甲府の守備陣は18試合で19失点とJ1屈指の堅さ

甲府の堅守を支えるブラジル人DFエデル・リマ。リーグ18試合で計19失点は鹿島と同じ数字だ [写真]=J.LEAGUE PHOTOS

■鹿島アントラーズ リーグ中断期間中のセビージャ戦で高いレベルのプレーを経験

【プラス材料】
 サマーブレイクを終え、Jリーグが再開される。この期間にはそれぞれのクラブが合宿や戦力補強を行い、後半戦へ向けた修正や向上をはかる中、2位につける鹿島はいずれも行わなかった。

 だが、Jリーグワールドチャレンジ2017として開催されたセビージャ戦(スペイン)で大きな収穫を得られた。欧州リーグ(EL)3連覇中の強豪に2−0で勝利。もちろん結果から得られた自信もあるが、それ以上に大きいのは世界との「差」を感じられたこと。三竿健斗は「練習からあのレベルを意識できるし、それはすごくプラスになる」と高い目標を体感できた。セビージャはボール回し、ポジショニングや動きの質が高く、鹿島もリーグ2連覇達成へ向けて、チームとしても個人としても明確な「目指すところ」を得られたことの成果は大きい。

【マイナス材料】
 筋肉系の負傷で離脱していた植田直通が、この甲府戦で約1か月ぶりにリーグ戦復帰する。実戦復帰となったセビージャ戦では「試合勘のところでまだまだと感じた」と満足なプレーができなかったという。また、センターバックでコンビを組む昌子源も「(動きが)止まることが多かった」と植田のプレーを指摘している。この影響が甲府戦でどの程度出てくるか。

 一方でホーム開催、充実の戦力・戦術を考えれば、甲府相手に主導権を握り、守備機会はそこまで多くないことが予想される。カウンターへの対応などリスクマネジメントをチームとして徹底できれば、大きな影響を及ぼすとは考えにくい。中断期間を経て再開されるリーグ戦で白星発進したいところだ。

文:totoONE編集部

■ヴァンフォーレ甲府 リーグ中断期間中に試した5−4−1システムは機能するのか

【プラス材料】
 甲府は相手に打ち合って勝つ迫力こそないが、J1のどんな相手とも”いい試合”をする底力がある。リーグ戦9試合勝ちなしの中でも4引き分けを挙げており、18試合で19失点という守備力はJ1の上位レベルだ。

 吉田達磨監督は3週間の中断期間に5−4−1の布陣を試した。5−3−2の布陣は前から圧力がかかるものの、左右の小まめなスライドが必要になる。それに比べると5−4−1は夏場の暑い時期でも、自然と中央を固められるメリットがある。

 好調の鹿島に対して、相手にボールを長く持たれることは受け入れざるを得ないだろう。しかし新布陣の導入で「前を向いて守る」「奪ってから飛び出す」というメリハリがつきやすくなったのではないだろうか。

【マイナス材料】
 リーグ戦9試合勝ちなし、5試合連続無得点で7月の中断期間に入った。守る時間が多くなることは想定通りだが、それにしても得点力が低すぎる。ダブルエースのウイルソン、ドゥドゥは第18節を終えた時点で1得点ずつにとどまっており、取るべき人が得点を取っていない。得点の形はセットプレー、こぼれ球からのミドルシュートにほぼ限られている。サイドからの崩しを1つの狙いにしていたが、精度や連携、厚みといった要素が深まっていなかった。

 また6月にFWジュニオール・Bを獲得したものの、現有戦力を上回るような実力者ではない。札幌、大宮、広島、新潟といった残留争いのライバルは中断期間にチームを一変させる補強をしているが、それに比べると甲府は“プラスアルファ”の期待値が低い。

文:大島和人

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