新たなスタンダードとなるか…フンメルス、マタの「給料1%寄付」に参加

新たなスタンダードとなるか…フンメルス、マタの「給料1%寄付」に参加

給料1パーセントの寄付を始めたマタ(左)とフンメルス(右) [写真]=Getty Images

 高騰化するサッカー界において、選手主導の新たな取り組みが動き出している。

 バイエルンのドイツ代表DFマッツ・フンメルスが17日、年俸の1パーセントを寄付することを表明した。マンチェスター・Uのスペイン代表MFフアン・マタが発表した取り組みに賛同し、参加することを決めたという。

 マタは今月4日、世界中のサッカーに関係ある慈善団体を支援している組織『ストリート・フットボール・ワールド』を通じて、『コモン・ゴール』というプロジェクトを立ち上げた。インドのムンバイを訪問した時に貧困状態を目の当たりにしたという同選手は、サッカー界全体が収益の1パーセントをチャリティーとして寄付することを長期的な目標とする『コモン・ゴール』を始動。「小さな手段かもしれないけど、世界を変えるために新しい何かを始めるんだ」と志を語った。

 フンメルスは、この活動に賛同し、2週間も経たない内に参加が決まった。「コモン・ゴールのことを聞いてすぐ、これはサッカーが僕らの世界を良くするチャンスだと思い、参加したいと思ったよ。僕はサッカー界における収益増加を、何かより重要な目的につなげることができるはずだと感じていた。1パーセントの寄付によって、世界中でサッカーとその社会的なインパクトをつなげていきたい」と参加理由を説明している。

 このプロジェクトの一環として、『コモン・ゴール・ベストイレブン』を組織し、11人の選手たちで力を合わせて支援をして行くことも発表されていた。その最初の“新加入選手”となったフンメルスについて、マタは「個人的にマッツと知り合いだったわけではないんだ。だから、彼がコモン・ゴールについて僕に連絡をしてきたときは驚いたよ」と話した。

「彼は僕らの取り組みについてしっかり理解していた。早い段階で完璧なチームメイトが加入してくれたよ。世界的なビッグクラブに所属し、キャリアのピークにあるワールドカップ王者の一員が寄付することを選んでくれたという事実は、僕らの取り組みのパワーと魅力を示している。マッツの加入が他の選手の参加を呼び込むことは間違いないね」

 さらにマタは、自身のTwitterに動画を投稿し、「先週、予想もしないメッセージが届いたんだ。君たちに読んであげよう。『やあ、フアン。僕はマッツ・フンメルスだ。コモン・ゴールの立ち上げおめでとう。素晴らしいプロジェクトだね。僕が加入するために、君やプロジェクトチームと話ができたら嬉しい』」とやりとりを明かすと、「もちろん、このメッセージを読んだあと、僕はとても嬉しかったよ。マッツとプロジェクトチームをつなげて、彼が参加してくれることになったんだ。サッカー界にとって素晴らしい日だ。お祝いのときだね。ようこそ、マッツ!」と歓迎した。

『コモン・ゴール』始動の前日3日には、サッカー界で史上最高額の移籍金が動いた。ブラジル代表FWネイマールがバルセロナからパリ・サンジェルマンに移籍するために、2億2200万ユーロ(約285億円)が支払われ、年俸は3000万ユーロ(約38億円)とも言われている。高騰の一途をたどるサッカー界で、1人の選手の「給料1パーセントの寄付」は小さなステップかもしれない。それでも、この取り組みが新たなスタンダードとして根付けば、世界中に大きな影響を与えるだろう。フンメルスも「コモン・ゴールが大きく持続的なインパクトを与えると信じている。全てのサッカー選手の仲間に参加を呼びかけていくよ」と、マタが描く目標の実現に向けて動き出した。

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