バルサ、テロ犠牲者に捧げる開幕戦白星…指揮官「勝利することで追悼したかった」

バルサ、テロ犠牲者に捧げる開幕戦白星…指揮官「勝利することで追悼したかった」

開幕戦を勝利で飾ったバルベルデ監督 [写真]=Getty Images

 現地時間20日に行われたリーガ・エスパニョーラ開幕節、バルセロナはホームでベティスに2−0で勝利し、王座奪回に向けて白星スタートを切った。

 13日および16日に行われたスーペルコパ・デ・エスパーニャでは、宿敵レアル・マドリードにホームでもアウェイでも惨敗し、直前にパリ・サンジェルマンへと移籍したFWネイマールの不在による戦力激減が現実のものとなったバルセロナ。17日には死者14名、負傷者130名を超す犠牲者が出た無差別テロが市内中心部のランブラス通りで起きるなど、重苦しい雰囲気でリーガ開幕戦を迎えた。

 バルセロナの各選手はこの日、テロの犠牲者を追悼するため、腕に喪章を着けただけでなく、選手名の代わりに『BARCELONA』の文字が入った特別なユニフォームを使用。退団したネイマールだけでなく、スーペルコパのセカンドレグで負傷したFWルイス・スアレスも不在となった前線では、大黒柱のFWリオネル・メッシが偽の9番を務め、その右にはFWジェラール・デウロフェウ、左にはFWパコ・アルカセルが入った。また、同ファーストレグで負傷したMFアンドレス・イニエスタが不在となった中盤では、MFセルジ・ロベルトが代役を務めた。

 1分間の黙とうを経てキックオフした試合は、バルセロナが序盤から圧倒的にボールをキープするものの、あと一歩のところでなかなかゴールを奪えない。しかし、36分にデウロフェウのシュート性の折り返しが相手のオウンゴールを誘発すると、直後の39分にもセルジ・ロベルトがゴールを奪い、格下のベティスの反撃を許すことなく完封勝利を収めた。

 試合後のミックスゾーンでは、実質的に先制点を挙げたFWジェラール・デウロフェウが「今日は何としても勝利が欲しかった。ゴールは犠牲者の方々に捧げたい」と述べれば、追加点を決めたMFセルジ・ロベルトも、「辛い時期を過ごしている人達に勇気を与えたかった」と話すなど、多くの選手が凄惨なテロで命を落とした人々に哀悼の意を表した。また、バルセロナの指揮官として公式戦初勝利を収めたエルネスト・バルベルデ監督も、試合後の会見でチーム全員の気持ちを代弁している。

「リーガ開幕を迎えたが、我々は木曜に市内で起きた辛い事件の深刻さが胸にしみていた。勝利することで犠牲者の方々を追悼したかった」

 この日の勝利により、ネイマールの流出、スーペルコパでの惨敗、地元で起きたテロといった相次ぐショックを少しながら和らげることに成功したバルセロナ。とはいえ、バルベルデ監督が、「我々はネイマールの退団により縦への深さと鋭さを失ったことは事実だ。しかし、私は今チームにいる選手のことだけを話すつもりだし、現有戦力で解決策を探さなければならない」と述べた通り、王者復活への道のりは長い。昨シーズンの第3節で苦杯を嘗めたアラベスとアウェイで対戦する次節が、序盤戦の動向を大きく占う一戦となりそうだ。

文=北村敦

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