“楽しむ”気持ちを忘れずに…Jラストマッチを終えた中島翔哉、いざ新たな挑戦へ

“楽しむ”気持ちを忘れずに…Jラストマッチを終えた中島翔哉、いざ新たな挑戦へ

FC東京でのラストマッチを終えた中島 [写真]=J.LEAGUE

 見せ場はしっかりと作った。

 終了間際の89分に訪れたCKの流れから。萩洋次郎からのパスを受けた中島翔哉が、相手2人を背負った状態から反転してかわす。一旦、左の永井謙佑へボールを預けると、大久保嘉人、ピーター・ウタカと細かくつないだボールが再び中島の元へ。体を寄せてきた山中亮輔を切り替してかわすと、右足で放ったシュートは弧を描いてクロスバーを直撃した。

 青赤で染まったアウェイゴール裏から、大きな歓声が漏れる。「あのシュートを決められたら良かったですけど……」と中島。相手GKが少し前目にポジションを取っていただけに、ほんの少しだけ軌道が低ければ、ゴールに吸い込まれていたかもしれない。

 この日が、FC東京での、そして日本での最後の試合だった。「今日で最後だからと言って、長く出られるとは思っていなかった」と、スコアレスのまま進んだ80分からピッチに入った。その直後にカウンターから失点。「チームが同点に追い付くことが大事だと思っていたし、まずはそこを考えていた」。そして訪れた絶好のチャンスだったが、神様は微笑んでくれなかった。

 2014年にFC東京に加入して約3年半。カターレ富山への期限付き移籍やU−23チームでのプレーも経験した。FC東京で過ごした一番の思い出を、「日本を代表する選手たちとプレーできて、素晴らしいチームでスタッフに囲まれて、毎日サッカーができたこと」だと振り返る。「素晴らしいチームメートと一緒にプレーできたこと」が、FC東京で得たものだと。

「サッカーを楽しんでやりたい。(仮に出られなくても)サッカーをすれば変わらずに楽しい。ポルトガルに行って、出続けられるようになれば一番いいですけど、サッカーという意味では変わらないのかな。楽しむために向こうに行くので」

 3日前に23歳になったばかりだが、もう決して若くはない。十代の頃からその才能を高く評価され、各年代の日本代表で活躍してきた中島はそう言い残して、スタジアムをあとにした。

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