掴みかけていた準決勝行きの切符…敗退に落胆も、川崎FW小林「リーグに向け切り替えないと」

掴みかけていた準決勝行きの切符…敗退に落胆も、川崎FW小林「リーグに向け切り替えないと」

悔しさを滲ませながらも前を向いた川崎の主将、小林 [写真]=Getty Images

 準決勝への扉は、確かに開いていたはずだった。川崎フロンターレにとっては、第1戦を3−1と先勝し、余裕を持って第2戦の埼玉スタジアム2002に乗り込んだ。しかし、1−1で迎えた後半に3失点を喫すると、その扉は静かに閉じた。

 準々決勝突破のためには最低でも4点が必要な浦和レッズは、キックオフ直後から果敢に攻撃を仕掛けてくる。それでも「相手の勢いはあったけど、先制点を取ってうまく試合を取れるかな」(小林悠)と川崎の選手たちに焦りは見られなかった。

 19分に中盤でのパス交換から、相手DFの裏にうまく抜け出したエウシーニョに完璧なタイミングで中村憲剛がパスを送る。相手GKが飛び出してきたが、先にエウシーニョが触ったボールは、そのままゴールに吸い込まれた。

 圧倒的優位に立った川崎だったが、35分に興梠慎三に同点弾を浴びると、その3分後には車屋紳太郎が一発退場で10人での戦いを強いられることに。42分に中村(→田坂祐介)、65分に大島僚太(→エドゥアルド)をベンチに下げて守備を固めようとしたが、70分にセットプレーから追加点を許すと、84分と86分にも立て続けに失点してしまった。

「憲剛さんと僚太がいなくなった時に、『いける』というみんなの意識でやれていたんですけど、守り切れなかったのは自分たちの力不足。監督の意図はみんなしっかりと理解していたけど、選手みんなの力不足かな」と反省を口にした小林。それでも、「なかなか苦しい試合で、70分ぐらいまでは頑張れたけど、最後のところで、あれだけ攻められていたから誰も責められない」とチームメートを擁護した。

 川崎にとっては、クラブ初となるACLベスト4進出に王手をかけていただけに、信じがたい展開となったが、一人少ない状態では「どうしても攻撃の時に力が出せなかった」(小林)。そして、第1戦でのアドバンテージを生かし切れず、2試合合計4−5で準々決勝敗退となった。

「悔しい思いをして、切り替えるのは大変ですけど、これでチームが悪いほうに進むことだけは避けたいですし、中2日でJリーグがあるわけで。この敗戦は今日凹むなら凹んで、明日からはJリーグに向けて頭を切り替えないといけないし、このままチームがバラバラになるのは絶対に避けないといけないので、自分が率先してやっていきたい。本当に悔しいですけど、切り替えるしかないかなと思います」

 一言ひとこと絞り出すように語った小林。新戦力が完全にフィットし、チームが上向き状態だっただけに、敗戦にショックを隠し切れない様子だったが、それでもキャプテンとして必死に顔を上げた。