独連盟、試合結果を”操作”した疑惑のビデオ判定プロジェクトリーダーを解任

独連盟、試合結果を”操作”した疑惑のビデオ判定プロジェクトリーダーを解任

リーダーを解任されたクルーク氏 [写真]=Bongarts/Getty Images

 審判員の問題が加熱しているドイツサッカー界。ドイツサッカー連盟(DFB)は6日、ビデオ判定技術導入プロジェクトのリーダーを務める、ヘルムート・クルーク氏を解任することを発表した。ドイツ誌『kicker』日本語版が伝えている。

 すでに同氏は、審判員コミッションメンバーからも外されており、今回の判断については、5日にフランクフルトにて行われたDFB、そしてドイツサッカーリーグ機構の上層部らによる話し合いの末に決定されている。

 DFBは「ここのところ、プロジェクトを率いるリーダーの問題が世間を騒がせていることを受け、これからはフレーリヒ氏がその役職を継ぐことになった」と発表。ただしクルーク氏は引き続き、審判員協会にはとどまるとのことで、「これからは分析や書類などに集中することになる」という。

 なお同氏は、10月28日に行われたシャルケとヴォルフスブルクの一戦において、スーパーバイザーの立場を利用して試合に介入し、地元のシャルケに好都合な影響を与えた疑いがドイツ紙『ビルト』によって伝えられたのだが、これについてはクルーク氏自身が否定した。

 DFBは特に言及していないものの、「今後はスーパーバイザーが試合中に直接コンタクトをとることはない」としており、この試合で起こったことへの再発防止とも取れる対応を行った。

 DFB審判員協会副会長を務めるロニー・ツィマーマン氏は、「ここのところはビデオ判定技術導入プロジェクトの役割、目的について不満の声が挙がっていました。だからこそ、ここで明確な線引きと発表を行うことこそ重要だと考えています。またこれからもこの技術に対する信頼は変わりません」と述べている。

 また、フレーリヒ氏は「今後の流れや内容については透明化を図っていく。それがベースとなるんだ」と発表。しかしながら同氏、そして前任のクルーク氏によって、ビデオ判定審判員の対応範囲への修正が、世間に対して秘密裏に行われたことは、これに逆行していたことだといえるだろう。

 具体的には、ビデオ判定審判員は自身が確信を持てた場合のみならず、もしも主審が改めてビデオを確認し大きなミスジャッジに気づく可能性があると判断した場合についても、主審にそのことを伝え確認を行うことが可能になっていたという。しかしすでにDFBはこのことに異を唱え、本来のスタンスへと戻す考えを明らかにした。

 今回解任されたクルーク氏といえば、現役審判員であるマヌエル・グレーフェ氏が今年8月に名指しで批判したことでも有名に。DFB審判員協会の元会長である、クルーク氏とヘルベルト・ファンデル氏に対し「2人について言えることですが、彼らが用意した審判員リストは、彼らが求める人物を並べていたものにすぎません」と糾弾している。

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