“あのジンクス”はマンUでも? モウリーニョ政権の3年目を振り返る

“あのジンクス”はマンUでも? モウリーニョ政権の3年目を振り返る

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 開幕戦でレスターに勝利したものの、マンチェスター・Uは続くブライトンとトッテナムに連敗してしまった。チームを率いるジョゼ・モウリーニョ監督といえば、ビッグクラブを率いた3シーズン目にトラブルに見舞われるという「3年目のジンクス」が噂されている。マンチェスター・Uでの勝負の年を迎えて、やはりそのジンクスが降りかかってしまうのか。チェルシーとレアル・マドリードで同指揮官が経験した3シーズン目をおさらいする(成績は全てリーグ戦のもの)。

■第一次チェルシー時代
2004−05シーズン…優勝:29勝8分1敗 勝ち点「95」
2005−06シーズン…優勝:29勝4分5敗 勝ち点「91」
2006−07シーズン…2位:24勝11分3敗 勝ち点「83」
2007−08シーズン…5位:3勝2分0敗 勝ち点「11」 ※第5節終了後に解任

 ポルトをチャンピオンズリーグ優勝に導いた功績を買われ、2004−05シーズンにチェルシーの新監督に就任。豊富な資金力で獲得したペトル・チェフやアリエン・ロッベン、ディディエ・ドログバらとともに、50年ぶりのプレミアリーグ優勝をもたらし、自ら「スペシャル・ワン(特別な監督)」であることを証明して見せた。勢いそのままに、翌2005−06シーズンには史上2クラブ目となるリーグ2連覇を果たし、順調にチーム作りを進めていた。

 ところが、圧倒的なカリスマ性と人心掌握術でチームをまとめあげていた指揮官とクラブの間に、3シーズン目にして亀裂が生じることになる。発端となったのは、守備的な戦術を志向する監督と魅力的なチームを作り上げたいロマン・アブラモヴィッチオーナーとの確執だった。FAカップとカーリングカップを制したが、3シーズン目にして初めてリーグ優勝を逃すと、自分が望まない選手を連れてきたり、ケガ人が続出したにもかかわらず冬の移籍市場で満足いく補強をおこなわかったオーナーへ不信感を表し、2007−08シーズンの始まりから約1カ月後にチェルシーを去った。

■レアル・マドリード時代
2010−11シーズン…2位:29勝5分4敗 勝ち点「92」
2011−12シーズン…優勝:32勝4分2敗 勝ち点「100」
2012−13シーズン…2位:26勝7分5敗 勝ち点「85」

 インテルに初の“トレブル(3冠)”をもたらし、年間最優秀監督賞を手にしたのち、2010−11シーズンからレアル・マドリードを率いることになった。初年度にはコパ・デル・レイを手中に収め、翌2011−12シーズンにはクラブ史上最多の15連勝、リーガ・エスパニョーラ史上最多の121得点と勝ち点「100」を樹立してリーグ優勝を果たした。2012−13シーズンの夏の移籍市場でも、ルカ・モドリッチやマイケル・エッシェン、アルバロ・モラタなどの実力者を加え、チームはさらに強固になるはずだった。

 しかしリーグ戦が始まると、4試合で勝ち点「4」しか取れず、その後も格下相手に取りこぼすようになる。終わってみれば、ライバルのバルセロナに勝ち点差「15」もつけられた上での“完敗”だった。主力選手との確執が噂されたが、チームをうまく操舵できなかった理由は、「クラブの改革に伴い、バルセロナとのギャップを埋められなかったから」と、退任した後に自らの口で説明した。

■第二次チェルシー時代
2013−14シーズン…3位:25勝7分6敗 勝ち点「82」
2014−15シーズン…優勝:26勝9分3敗 勝ち点「87」
2015−16シーズン…16位:4勝3分9敗 勝ち点「15」 ※第16節終了後に解任

 スペインでの挑戦を終え、2013−14シーズンに古巣のチェルシーへ「ハッピー・ワン(幸せな監督)」として復帰した。1シーズン目にはリーグ戦3位で終えたものの、翌2014−15シーズンには1年通してわずか3敗と、監督が望む「とにかく負けない」戦い方を遂行し、5年ぶりのリーグ優勝を達成。改めて“英雄”としてファンから絶大な人気を獲得した。

 それでも、第二次チェルシー時代での3シーズン目は、「ハッピー」な結末とはほど遠かった。自分の望んだ補強戦略が実現せず、開幕から5試合で早くも連敗。その後も16試合でわずか4勝しかできず、3度目の連敗を喫したところで解任を言い渡された。当時のテクニカルディレクターだったマイケル・エメナロ氏は「選手との不仲」が理由だと語り、スタジアムには選手を批判するファンが掲げた「The 3 rats(3人の裏切り者)」の文字が見られた。

 モウリーニョ監督が3年目にチームを離れた理由は大きく分けて2つ。「成績不振」と「選手、フロントとの関係悪化」だ。どちらの原因も監督が解任される、または退任するには十分な理由だが、3シーズン目に必ずその問題が噴出するあたり、不思議な縁を感じざるを得ない。今夏の移籍市場でもチェルシー時代と同じように、フロントが監督の望む選手を獲得できずに開幕を迎えた。仮にイギリスメディア『デイリーメール』が報じたように、主力選手たちとの間に亀裂が生じており、勝ち星に見放され続ければ、マンチェスター・Uでも解任が現実味を帯びてくることになる。

■マンチェスター・U時代
2016−17シーズン…6位:18勝15分5敗 勝ち点「69」
2017−18シーズン…2位:25勝6分7敗 勝ち点「81」
2018−19シーズン…13位:1勝0分2敗 勝ち点「3」 ※第3節終了時点の成績

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