【プレミア初挑戦の選手たち@】 “最高額の男”ロドリゴ・エルナンデス/マンチェスター・C

【プレミア初挑戦の選手たち@】 “最高額の男”ロドリゴ・エルナンデス/マンチェスター・C

今夏、マンチェスター・Cへ移籍したロドリゴ・エルナンデス [写真]=Getty Images

 いよいよ9日に新シーズンが開幕するプレミアリーグ。今夏も世界各国から有能なタレントが英国初上陸を果たした。そこで、今シーズンがプレミア初挑戦となる注目の新戦力を全5回に分けて取り上げる。

 第1回は、アトレティコ・マドリードから王者マンチェスター・Cに加入したスペイン代表MFロドリゴ・エルナンデス。移籍金7000万ユーロ(約83億円)と、“シティ史上最高額の男”となった同選手について、7つのトピックを紹介する。

■意外な過去

マンチェスター・Cの公式サイトによれば、ロドリゴは191センチの長身を誇る。しかし、11歳で入団したアトレティコ・マドリードでは、低身長やフィジカルの弱さを理由に戦力外とみなされ、10代半ばにして退団を余儀なくされた。それでも、移籍先のビジャレアルで身長だけでなく、プレー内容も急成長を遂げ、2015年にトップチームデビュー。2017−18シーズンには公式戦47試合に出場して、古巣アトレティコ・マドリードへの復帰を勝ち取ることに成功した。

■マンチェスター・C移籍の理由

昨年夏、アトレティコ・マドリードと5年契約を交わしたが、わずか1シーズンでクラブを去ることになった。ただし古巣に不満があったわけではなく、マンチェスター・Cが実践する「常に攻撃的なサッカー」が加入の決め手になったと語っている。同胞のジョゼップ・グアルディオラ監督の存在も大きな要因になったようで、「ここで学んでいる多くのことはこれまでに知らなかったことだ。とにかく、シーズンが始まるのが待ちきれないよ」とコメント。4日に行われたリヴァプールとのコミュニティー・シールドでは先発フル出場を果たし、マンチェスター・Cでの公式戦デビューを勝利で飾った。

■1年で50億円超の利益
今夏、7000万ユーロ(約83億円)の移籍金でマンチェスター・Cに加入したロドリゴ。アトレティコ・マドリードが1年前に支払った移籍金は総額2500万ユーロ(約29億円)だったため、わずか1年で4500万ユーロ(約54億円)もの利益を計上したことになる。さらにビジャレアルも、今回発生した移籍金のうち10パーセントを受け取る契約を結んでいたため、2500万ユーロに加えて、新たに700万ユーロ(約8億円)の収入を得ることができた。スペインメディアによると、ロドリゴはビジャレアルに最も多くの利益をもたらしたカンテラ出身の選手になったという。これほどお得な選手はそういないはずだ。

■ポスト・フェルナンジーニョ?

マンチェスター・Cでは、34歳になったフェルナンジーニョの後継者として期待されているが、その資質はあるのか? プレミアリーグ公式サイトは、両選手の昨シーズンの成績を比較している。それによると、1試合平均のタックル成功数はロドリゴが3.4回、フェルナンジーニョが2.2回と、前者が上回ったものの、成功率はそれぞれ68パーセント、75.4パーセントと後者に軍配が上がった。一方、空中戦の勝率はブラジル代表MFの53.8パーセントに対して、ロドリゴは67.8パーセントという数値を叩き出している。190センチを超える長身は大きな特徴の一つだ。
またパスの成功率でも、ロドリゴは91.1パーセントを記録し、フェルナンジーニョの87.5パーセントを上回った。ただし、敵陣ボックス内へのパス本数は0.5本に対して3.1本と、フェルナンジーニョに一日の長がある。中盤の底に立ってただボールを捌くだけでなく、相手守備網の急所を突くようなパスも出していくことがマンチェスター・Cでは求められると同サイトでは指摘されている。

■“ラ・ロハ”期待の星

クラブレベルはもちろんのこと、スペイン代表でも大きな期待を背負っている。2015年にはU−19欧州選手権で優勝を経験し、自身も大会優秀選手に選出された。そして昨年3月に行われたドイツとの親善試合でA代表デビュー。ロシア・ワールドカップのメンバーには選出されなかったが、サポートメンバーとしてビッグトーナメントを間近で体感した。現在はA代表の常連メンバーとなっており、“ラ・ロハ”の再建の鍵を握る選手の一人として注目を集めている。

■デビュー後も学生寮で生活
ロドリゴはインテリジェンスに優れたプレーヤーだが、実際、優秀な頭脳の持ち主であり、ビジャレアル在籍時には大学に通い、経営学や経済学を学んでいた。サッカー選手との二足のわらじを履きこなしながら、一度も講義を欠席したことはなかったそうで、学位を取得している。さらにトップチームデビューを飾ったあとも、大学の学生寮で生活していたという。大学時代のある友人は「トップリーグでプレーしている選手が大学の寮に住んでいるのを見て、皆びっくりしていた」と振り返っている。そうした謙虚さがロドリゴの長所であり、「誰とでも時間をともにし、友達と過ごす時間を楽しんでいた」という彼の姿に皆、好印象を抱いていたようだ。

■贅沢に興味なし
学生寮で暮らしていたというエピソードからも読み取れるように、ロドリゴはあまり贅沢を好まない。プロスポーツ選手にとって一つのステータスでもある“高級車”にも関心を示さず、つい最近まで小型の中古車に乗っていたほどだ。ロドリゴのビジャレアルユース時代の同僚も、「彼は控えめで、一般人と同じ生活を送りたいと望んでいた」とコメントしており、あくまで“普通の男性”を貫いていたという。派手さはないものの確実にタスクをこなすプレースタイルも、彼の人間性がよく表れている。

(記事/Footmedia)

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