見どころ満載の新シーズンがいよいよ開幕!…プレミア“ビッグ6”の現状と新戦力は?

見どころ満載の新シーズンがいよいよ開幕!…プレミア“ビッグ6”の現状と新戦力は?

プレミアリーグの新シーズンがいよいよ開幕する [写真]=Getty Images

 8月7日時点で、英国の大手ブックメーカー『ウィリアムヒル』の優勝オッズは「1.44倍」。新シーズンも、プレミアリーグの中心は、やはりマンチェスター・Cになることは間違いない。プレミア連覇を達成した昨季のパフォーマンスも圧巻のひと言で、黄金時代に突入した感がある。就任4年目で成熟期を迎えたペップ・グアルディオラのチームは、戦術的な完成度はそのままに、クラブ史上最高額の移籍金でアトレティコ・マドリーからフェルナンジーニョの後継者と目されるロドリを獲得。抜け目ない補強でスカッドにはさらに穴がなくなった。

 昨季はケガに泣いたケヴィン・デ・ブライネも今夏はプレシーズンから好調で、シティでのラストシーズンを明言しているダビド・シルバとのダブル司令塔が繰り出すチャンスメークを、セルヒオ・アグエロ、ラヒーム・スターリングの2枚看板がゴールにつなげる形は破壊力満点。今季も引き続き、ペップと仲間たちが優勝候補の最右翼である。

シティに引けを取らない陣容のCL王者

「ストップ・シティ」を実現できるチームは果たして現れるのか? 現状、唯一の候補と言えるのが、優勝オッズ2番手(3.75倍)で欧州王者でもあるリヴァプールだ。昨季はクラブ史上最高、そしてプレミア歴代3位となる勝ち点「97」を稼いだが、シティにあと一歩及ばなかった。これはシティが連覇した昨季と一昨季以外ならプレミアのどのシーズンでも優勝できていたはずの数字で、最強のペップ・シティと今季もシーズンを通して渡り合えるチームがあるとしたら彼らしかいない。

 昨季得点王のサディオ・マネとモハメド・サラーが君臨する攻撃陣、昨夏加入のファビーニョ、ナビ・ケイタがよりフィットし、アレックス・オクスレイド・チェンバレンが長期離脱から復活して質が高まった中盤、DFではジョン・テリー以来となるPFA年間最優秀選手に輝いた当代最強のセンターバック、フィルジル・ファン・ダイクが率いる守備陣と、レギュラーの陣容はシティに引けを取らない。ただ、リーグ戦でシティを上回るには昨季CLで見せたような爆発力に加え、シーズンを通じて取りこぼしをせずに勝ち続けることが必要で、サブも含めた“総力戦”でどれほど食い下がれるか。

 この2チームがやや戦力的には抜け出ているものの、その後に続くのはやはり“ビッグ6”の面々になるだろう。

北ロンドンの2チームはクラブ史上最高額の補強を敢行

 なんとか優勝争いに絡みたいトッテナムは、実に1年半ぶりとなる選手補強を行い、クラブ史上最高額の6500万ポンド(約84億円)でリヨンからMFダンギ・エンドンベレを獲得。マウリシオ・ポチェッティーノ監督のプレッシングサッカーをさらに加速させうるタレントを迎え入れた。ハリー・ケイン、ソン・フンミンのダブルスコアラー体制も相変わらず盤石。今季も安定して実力を発揮しそうだ。

 同じ北ロンドンのライバルで、ウナイ・エメリ政権2年目となるアーセナルも、限られた補強予算の中で実力者をチームに迎え入れることに成功している。レアル・マドリードから期限付き移籍で獲得したダニ・セバージョスは、アーセナルらしさがにじみ出る楽しみなテクニシャン。さらにクラブ史上最高額の7200万ポンド(約93億円)を分割払いという荒技で、昨季のリーグ・アンで猛威を振るったドリブラー、コートジボワール代表FWニコラ・ペペをリールからゲットした。一方でローラン・コシェルニーがクラブと揉めた末に退団した守備陣に大きな不安が残るものの、ピエール・エメリク・オーバメヤン、アレクサンドル・ラカゼットとペペが組むアタッキングユニットはリヴァプールやシティの3トップにも負けず劣らずで、見応えのあるチームになりそうだ。

“後ろから”チームを刷新したマンUと“茨の道”を行くチェルシー

 初のフルシーズンを戦うオーレ・グンナー・スールシャールの下、復権を目指しているマンチェスター・Uは、アーセナルとは対照的に“後ろから”チームの刷新に着手。クリスタル・パレスから右サイドバックのアーロン・ワン・ビッサカ、レスターからCBのハリー・マグワイアと、移籍市場で人気が高かった国産の超有望株2人に計1億2500万ポンド(約161億円)を投じて、最終ラインの若返りとクラスアップに成功している。こちらもどんなチームに仕上がっているか、非常に興味深い。

 このように移籍市場に大金を投じたトッテナム、アーセナル、ユナイテッドに対して、18歳未満の選手の移籍に関する規約違反によりFIFAから補強禁止処分を受けているチェルシーは、新たな大物を迎えることができなかった。実質的な上積みは、昨冬の時点でドルトムントからの獲得が決まっていたクリスティアン・プリシッチのみ。レアル・マドリードに新天地を求めたエデン・アザールの穴を、彼がどれだけ埋められるか。また2部で大活躍してレンタルバックしてきたMFメイソン・マウント、FWタミー・エイブラハムといった若手の奮起と健闘にも期待したい。昨季指揮を執ったマウリツィオ・サッリ監督に代わり、今季からチームの指揮を任されたのはクラブレジェンドのフランク・ランパード。新戦力を獲得できない中で新たな船出を託されたランパードにとってはいきなり茨の道を行くことになるが、どんな手腕を振るうのか注目だ。

“第2勢力”となる上記4チームは、虎視眈眈とシティ、リヴァプールによる優勝争いに絡むことを狙っているはずだが、現実的なノルマはトップ4の確保になる。トップ4フィニッシュのオッズは、トッテナムが「1.50倍」、ユナイテッドが「2.00倍」、アーセナルとチェルシーが「2.10倍」とかなり伯仲している。CL出場権を争うこちらの戦いも、昨季以上に白熱したものとなりそうだ。

 6強それぞれに、注目ポイントが目白押し。今シーズンのプレミアリーグも、面白くなりそうだ。

文=寺沢薫

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