【プレミア初挑戦の選手たちD】 “憧れの先輩”の背中を追って…ダニ・セバージョス/アーセナル

【プレミア初挑戦の選手たちD】 “憧れの先輩”の背中を追って…ダニ・セバージョス/アーセナル

今夏、レアル・マドリードからアーセナルへ移籍したセバージョス [写真]=Getty Images

 全5回にわたってお送りする“今季プレミア初挑戦の選手たち”。ラストを飾るのは、レアル・マドリードからのレンタル移籍でアーセナルに加わったスペイン代表MFダニ・セバージョス。ウェールズ代表MFアーロン・ラムジーが着用していた8番を与えられるなど、期待度の高さが伺える同選手について5つのトピックスを紹介する。

■病を乗り越えプロ契約

スペイン南部、セビリア県ウトレラ出身のセバージョスは2004年、8歳の時にセビージャの下部組織に入団。当時から抜きん出た存在だったというが、慢性的な気管支炎を患っていたことから2009年に放出の憂き目に遭ってしまう。それでもサッカー選手になる夢を諦めることはなく、地元クラブでのプレーを経て、2011年にセビージャ最大のライバルクラブであるベティスへの入団を果たした。それから3年後、17歳の時にプロ契約を勝ち取ると、2014年4月にリーガ・エスパニョーラでトップチームデビューを飾った。

■20歳でレアル移籍

10代ながらベティスでレギュラーの座を奪うと、2014−15シーズンにはスペイン2部リーグで33試合に出場して5得点5アシストという成績を残し、1年での1部復帰に貢献した。トップチームデビューから3年間で公式戦100試合以上に出場。一躍ベティスの中心となったセバージョスをビッグクラブが放っておくはずもなく、バルセロナとレアル・マドリードの間で争奪戦が勃発した。そして2017年7月にレアル・マドリードが移籍金1650万ユーロ(当時のレートで約21億円)を支払い、ステップアップを実現した。

■スペインの次代を担う逸材

クラブだけでなく、代表レベルでも早くから実績を残してきた。2015年には、スペイン代表の一員としてU−19欧州選手権を制覇。2年後に開催されたU−21欧州選手権では、チームを準優勝へと導く活躍を見せて大会最優秀選手に選ばれた。さらに今年6月に開催されたU−21欧州選手権でも、全5試合に出場して2ゴール2アシストを記録。3大会ぶりの優勝を経験するとともに、自身もベストイレブンに選出された。昨年9月にはA代表デビューも果たしており、次代のスペインを担う逸材として大きな期待を寄せられている。

■新たな司令塔

選手としての最大の特徴はドリブルだ。イギリスメディア『テレグラフ』によると、90分間あたりのドリブル数は昨季のリーグ戦で3.4回を記録。これはグラニト・ジャカの0.88回やルーカス・トレイラの1.72回を大きく上回る数字だった。ボールを運ぶ能力に長け、パスセンスにも優れていることから、中盤と前線をつなぐ司令塔としての働きを期待されている。今季のアーセナルは、ピエール・エメリク・オーバメヤン、アレクサンドル・ラカゼット、ニコラ・ペペという強力FW陣を擁しており、彼らの能力を最大限に生かすためにもセバージョスが持ち前のスキルを発揮することが重要になってきそうだ。

■同胞レジェスの背中を追って

アーセナル加入に至った背景には、ある選手の存在があった。2004年から2007年までアーセナルに所属していた元スペイン代表MFホセ・アントニオ・レジェスだ。2人は同じ町の出身。セバージョスにとってレジェスは憧れの選手だったという。そのためアーセナルの試合もよく観ていたそうだ。レジェスは今年6月に交通事故により死去したが、彼の父親から「アーセナルは素晴らしいクラブだから迷うことはない」と移籍に向けてアドバイスをもらったことを明かしている。「レジェスはここで歴史を作った。だから僕もこのクラブをより偉大なものにしたいんだ」と意気込みを語るセバージョスは、亡き先輩を超える活躍を見せられるだろうか。

(記事/Footmedia)

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